末妹「赤いバラの花が一輪ほしいわ、お父さん」(最終章と後日譚)
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557: ◆54DIlPdu2E[saga]
2017/12/03(日) 23:33:09.03 ID:OvVARnDu0
またもや商人の家、末妹の部屋。

家政婦「……お二人ともただ眠っておられるのではない、と、皆さんもそう思っていらっしゃるのですよね?」

次姉「え、ええ、私は、この子たちの意識は別の場所にあると思っているわ」

次姉「夢の中で『実際に』野獣のお屋敷のお友達に会って来た、って話しているもの」

長姉「そうだとしても、今ごろ何をしているやらまるで知りようがないけれど、ねえ」

家政婦「……」

家政婦「お二人が旦那様のお許しを得て、野獣様のお屋敷に向かおうとした時に、移動の魔法が働かず」

家政婦「その理由もお屋敷で何が起きているかもわからず、不安や焦りが募る中……」

家政婦「メイドさんが現れて、野獣様達のお心やご様子を伝えてくださったおかげで」

家政婦「お二人は決意も新たに、ご家族の皆さんの支えを得て、旅立つことができました」

家政婦「また同じようにどなたかがこの場所に現れて有益な伝言をくださるとは……さすがに考えにくいですが」

家政婦「今回のことにもお屋敷の方々が関わっておられるとすれば」

家政婦「今は……まるで知りようがない、とも言い切れないのではないのでしょうか?」

次姉「……!!」

次姉「そうよ、鏡! 末妹が貰って来た鏡があるじゃない!!」

次姉「今頃あの子達も私達が心配しているのを知っているかも」

商人「なるほど、私達に伝えたいことがあってもできなくて、向こうでもやきもきしているのかもしれない」

長兄「確か、木枠の小さな鏡台だったはず……ああ、これだ」ヒョイ

長姉「落とさないでね兄さん!!」

長兄「大丈夫、ほら、次姉に渡すよ」

次姉「覆いを開けば使える、って言ってたわね……」

…………


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