末妹「赤いバラの花が一輪ほしいわ、お父さん」(最終章と後日譚)
1- 20
510: ◆54DIlPdu2E[saga]
2017/06/11(日) 21:42:44.94 ID:4PVVnJGr0
(王子「……謝りたい、です」)

(野獣「何をだ?」)

(王子「……僕のために師匠の人生が……今も僕のために師匠は……」)

(野獣「師匠がどれ程の覚悟で我々を追ってきたか、お前はもう知っているだろう?」)

(王子「で、でも」)

(王子「僕はっ……君と違う、君には30年間の贖罪の日々があった、でも僕は!」)

(末妹「菫花さん」)

(野獣「そこが引っ掛かる、か……」フゥ)

(野獣「もう許してやれ菫花、お前自身を……両親を、師匠を」)

(王子「!?」)

(末妹「野獣様、菫花さんは、ご自分以外を責めたりしてはいないのでは……」)

(野獣「とうぜん自覚はあるまい、しかしな」)

(野獣「なあ、このあとお前が謝って、師匠が何も感じないと思うか?」)

(王子「……あ……」)

(野獣「父と母の罪は、両親自身が背負って逝った」)

(野獣「二人のため不幸になった人々がこれ以上苦しまないよう、師匠はじめ魔術師達も、始祖も……自分の役目を成し遂げた」)

(野獣「私の過ごした30年間に、内情はどうあれ、バラの呪縛は完遂された」)

(野獣「お前が師匠の覚悟に対して謝るのは、それらの否定、無意味だと言うようなものだ」)

(王子「……っ」ボロ)
 


<<前のレス[*]次のレス[#]>>
689Res/550.84 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 書[5] 板[3] 1-[1] l20




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice