末妹「赤いバラの花が一輪ほしいわ、お父さん」(最終章と後日譚)
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39: ◆54DIlPdu2E[saga]
2015/12/13(日) 23:12:24.35 ID:ChTzkDMw0
(末妹「…私、あの頃はきっと何もわかっていなかった、怖いもの知らずの子供なだけだった、と思います」)

(末妹「それに、前より強くなったと言ってもまだまだですよ、私なんて」)

(末妹「もっと……例えば、次姉お姉さんのように強くなりたい」)

(次兄「や、やはり目指すは剛腕系女子なのかっ!?」)

(末妹「お姉さんの強さは…確かにそっちも強いけど…本当は別の所だと思う」)

(末妹「私の事も守ってくれたのもそうだし、部屋に閉じこもった長姉お姉さんの事をずっと支えていたのも」)

(末妹「うまく言えないけど」)

(末妹「……まるで、私の事を命がけで産んでくれたお母様みたいな、そんな強さ……」)

(野獣「末妹……」)

(次兄「でもさ、以前はそんなんじゃなかっただろ?」)

(次兄「派手好きな浪費家で、お前や俺への態度もツンのみで」)

(次兄「姉さんも色々あった中で、変わって行ったんだと思う……今の方が本質なのかもしれないけど……」)

(野獣「以前の次姉とやらは私はよくわからんが、その本質を引き出した……思い出させた、かな」)

(野獣「それは末妹や次兄の存在があってこそだ、いや、お前の家の者、皆がそうかもしれん」)

(野獣「……羨ましいな、家族とは良いものだ」)

(末妹「野獣様だって素敵な家族と一緒ですよ」)

(末妹「執事さんも、料理長さんも、メイドちゃんと庭師くんも……」)

(末妹「お屋敷の皆さんがいたから、野獣様は長年のひとりぼっちから抜け出せた」)

(末妹「皆さんは野獣様を支えて、野獣様は皆さんを守って、このお屋敷で」)

(野獣「家族……」)

(野獣「ああ、そうだな。あの者達は私の大切な家族だ、紛れもなく……」)

(末妹「そして、今は…師匠様と菫花さんも」)

(野獣「……うむ、叱咤激励(時には罵倒)してくれる父親と、成長を見守って行く…なんだろうな、弟のような、息子のような…?」)

(末妹「ですから、家族の皆さんのためにも、野獣様はお元気でいてください」)

(末妹「私達が家に帰っても、寂しさのあまりご病気になったりでもしたら、叱りに来ますからね?」)

(野獣「ふふふ…末妹も言うようになったではないか」ナデナデ)

(末妹「えへへ…」)

(次兄「お、俺もそんなことになったらペロペロしに来ますからねっ!?」)

(野獣「う、うむ、次兄は相変わらずだな」ワシャワシャ)
 


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