末妹「赤いバラの花が一輪ほしいわ、お父さん」(最終章と後日譚)
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◆54DIlPdu2E
[saga]
2016/09/12(月) 00:13:14.20 ID:9oy2EtiR0
王子「まだ師匠にも持ちかけていないけれど……」
王子「……小国の王と王妃と……そして王子の墓、に」
末妹「!」
次兄「って、確か地味ながら観光地になっている場所……だよね?」
王子「そうだよ、その場所……かつての小国の王の城が合った場所を、訪れたい」
次兄「あれ、歴史書では、お城と歴代王族の墓所は土地が離れていたような?」
王子「……暗殺された『彼等』は、先祖達の墓所には葬られなかったと、師匠が」
王子「だから、そこに眠っているのはその3人だけ、正確には王と王妃と骨格模型だけど」
末妹「模型?」
王子「魔術師ギルドに、教材用に置いてあった出来の良い骨格模型、それが王子の白骨死体の正体」
王子「師匠が言うには動物の骨すら使っていない『木と石膏と粘土と顔料と企業秘密』だそうで」
王子「……まあそれはいいとして、『僕の両親のお墓』に行ってみたい……」
次兄「……その、大丈夫、なの?」
末妹「……菫花さん……」
王子「たとえその前で気絶しても、と師匠には話すつもりだよ……とは言え」
王子「牧場を巡り終えた帰途の更に終盤になるはずだから、少し先の話で……それまでに僕の決心は鈍るかもしれないけど」
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