末妹「赤いバラの花が一輪ほしいわ、お父さん」(最終章と後日譚)
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◆54DIlPdu2E
[saga]
2016/07/22(金) 00:23:53.44 ID:VB8G/fvJ0
安宿のフロント……
主人「ほ、本当にいいんですか、こんな高級品……」ジー
従業員「ほげぇ、綺麗だしすっごく手触りいいスカーフっす!!」スリスリ
師匠(価格帯的にはあくまでも普段使いの範囲で、『そこそこ良い』程度の品物なのだが)
師匠(新品というのはそれだけで価値があるのかな)
主人「こんなに喜んで……俺がいいもの買ってやれないばかりに」
従業員「何を言うんすかおやっさん!! あたしこそもっと亭主の服装を気遣ってあげなきゃならない立場なのに……」
師匠「ん? 亭主?」
主人「ああ、言ってませんでしたっけ」
主人「仕事中は宿の主人と従業員ですが、実はこれ……うちの女房でして」
従業員「えへへ……もちろん最初は従業員と雇い主として知り合ったから、おやっさん呼びの方が慣れてんすけどぉ」ポッ
師匠「……まあ、歳の差の夫婦も珍しくはないわな」
従業員「ははは、うちの亭主老け顔ですけど、こう見えてもまだ30代入ったばかりなんすよ?」
主人「10歳離れているから、そこそこ年齢差はあるのですがね」
従業員「でも老けているのは顔だけで、脱いだらいいカラダしてんす!! 男はやっぱ筋肉、筋肉ですよ!!」
主人「こ、こら、お客様の前で……すみません、こいつ筋肉に目がなくて」
従業員「だってそう思うでしょ、男は筋肉っすよ、あ、もちろん今となっちゃおやっさん以外の筋肉は目に入りませんよ!?」
師匠「…………道理で、菫花が顔を隠さず宿に入っても特に反応しなかったわけだ」
師匠「この宿では平穏に過ごせそうだな、菫花」
王子「……そのようです」
…………
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