末妹「赤いバラの花が一輪ほしいわ、お父さん」(最終章と後日譚)
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238: ◆54DIlPdu2E[saga]
2016/06/26(日) 20:36:33.74 ID:MoorvJR70
…………

家政婦「末妹様、お帰りなさいませ……と、次兄様もお帰りなさいませ」

次兄「ただいま」ニョン

末妹「帰り道でぐうぜん出会って、一緒に帰って来たの」

次兄「さて、俺は早いとこ店に出ねば」

次兄「末妹から聞くまで、兄さんが今日は家にいる日だと思ってたよ」

末妹「お父さん、今朝は冷え込んだせいか腰が痛いって話していたから……心配で一緒に行ったの」

次兄「マジで知らなかったんだよ」

次兄「姉さん達は俺が図書館に逃げて長姉ねえさんに店番を押し付けたと思っているだろうなあ」

次兄「今頃、俺の悪口大会で盛り上がっていると思うと」ガクブル

末妹「考え過ぎよお兄ちゃん、ありのまま話せばふたりとも怒ったりしないわ」

次兄「……末妹を疑うわけじゃないけれど、俺への信用なさはお前の想像を超えている……ん」

次兄「家政婦さん、そこの……籠に盛ったほんのり甘い香りの物体は?」

家政婦「あ、これはご休憩の際にお二人に召し上がっていただこうと用意した焼きメレンゲです」

家政婦「と言ってもお客様の訪れる合間に不定期なお休みしか取れませんから」

家政婦「口に長く残らず軽くつまめるお菓子を、と……」

次兄(……ひらめいた!)ピコーン

次兄(いかにも女子ウケの良いアイテムを携えて登場すれば、どさくさに紛れつつご機嫌取りができるに違いない!!)

次兄「家政婦さん! それ運ばせてください、俺どうせこれから店に出るんだし!!」

末妹「お兄ちゃん?」

…………


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