末妹「赤いバラの花が一輪ほしいわ、お父さん」(最終章と後日譚)
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174: ◆54DIlPdu2E[saga]
2016/05/08(日) 20:42:37.16 ID:gfPINU0D0
次兄の部屋……

次兄「……うーん、眠れん」モゾ

次兄「明日は次姉ねえさんにどえらい早い時間に叩き起こされる予定が組まれてしまったと言うに」

次兄「……姉さんの場合、『叩き起こす』が文字通りなだけに」ガクブル

次兄「……」

次兄「父さんと兄さんはおチャケ飲んでるんだよな」

次兄「父さんの部屋はここから離れ……あれ?」

次兄「……ボソボソした男声が壁の向こう、隣の兄さんの部屋から」

次兄「今夜は兄さんの部屋なのか」

次兄「……お酒ひとくち飲んだらよく眠れるかな?」

次兄「我が国では18歳の誕生日からお酒に関しては大人と同じ扱いで」

次兄「16歳の誕生日から、お酒の種類と量の制限つきで一部解禁なのです」

次兄「というわけで、真面目な父さん兄さんでも強く拒むこともありますまい、合法ですからね」

次兄「美術学校に進学すれば嗜む機会もできるだろうし」ガバ

次兄「大人の階段を昇る一歩として……」

次兄「ここらでデビューしてみようではありませんか」カチャ

次兄「まぁ最初はマジで舐めるだけ、口に合わなければ即効やめるだけのこと」

長兄の部屋のドア:コンコン……

商人「……ん? 誰だい?」

長兄「次兄かな、起しちゃったか、小声で話していたつもりなんだが……」

ドア:カチャ……

次兄「……へへ、父さん、兄さん、こんばんはぁ」ソロリ

長兄「ごめんよ、うるさかったかい?」

次兄「ううん、どうせ眠れなかったから」

商人「よかったらお入り? 大丈夫、私達もそんなに酔っていないよ」ニコ

次兄「ではお言葉に甘えて……」ニュルー

長兄「お前のドアを全開しないで入ってくる癖は抜けないなあ」

……
 


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