末妹「赤いバラの花が一輪ほしいわ、お父さん」(最終章と後日譚)
1- 20
149: ◆54DIlPdu2E[saga]
2016/04/10(日) 23:59:35.27 ID:YTgr5KrH0
次姉「……後からでも、詳しい話を聞かせてもらっていい?」

末妹「うん、お話しするね。私も、聞いて欲しいことがあるの、お姉ちゃ……」

末妹「……!」ハッ

次姉「……!!」

次姉「末妹、さっき私をなんて呼んだっ!?」

末妹「ご、ごめんなさい!! 火を噴かないで!?」

長姉「火噴きドラゴンの妹を持った覚えはないんだけれど?」

次姉「……ごめんね、姉さんには話していなかった……というか誰にも秘密にしていたの」

次姉「末妹と一緒に店番にも出るようになった頃」

次姉「私がこの子に『お姉ちゃん』と呼ばれたいと思うようになって、でも」

次姉「……恥ずかしいから、私の許可もなく勝手に呼ばないように、とも頼んでいたの」

末妹「……私は私で、お屋敷に行っている間に誰もいない所で練習していたの……さっきはつい、思わず口から出ちゃった」

長姉「…………」

長姉「変な妹(こ)達ねぇ、許可だの練習だの」

長姉「私達が女学校に入る前は、末妹は私達二人のこと『お姉ちゃん』って呼んでいたのに」

末妹「」

次姉「え」

長姉「ちょ、小さかった末妹はともかく、頭のいい次姉まで忘れちゃったの!?」

長姉「そりゃ、私だっていつ頃から『お姉さん』呼ばわりに変わったか正確には覚えていないけど……」

末妹「……すっかり忘れていたわ……」

次姉「10年以上前の話だもの、4歳にもなるやならずだったあんたは仕方ないけど」

次姉「……」

次姉「私ったら、末妹への関心が薄れていたのね」

長姉「それは私だって」
 


<<前のレス[*]次のレス[#]>>
689Res/550.84 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 書[5] 板[3] 1-[1] l20




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice