「『須賀京太郎』とは、あなたのそうぞう上の存在に過ぎないのではないでしょうか」
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名無しNIPPER
[saga]
2016/06/26(日) 01:58:37.46 ID:6tQxwIWDo
龍太郎さんは続ける。
「咲ちゃんは、さっき、この部屋が京太郎のものだってすぐに言っただろ?」
その手は、握り締められている。
「昨日まで、俺は──俺達は、この部屋の存在すら忘れていた。気づけなかった」
立ち上がり、本棚へと近寄る。
「咲ちゃんは、知っているのか?」
手に取ったのは、分厚い本。
それを開く。
「京太郎が、今何処にいるのか」
しっかりとした足取りでベッドに戻り、どしりと腰を下ろす。
京ちゃんのアルバムを開いて、そこから目を離さないまま。
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