【安価・コンマ】ネオサイタマでニンジャライフ サイゴン!その19【忍殺】
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503: ◆WolEwA02oI[saga]
2016/06/15(水) 20:11:51.05 ID:3waXGmQp0
その後お互いどうしていいか分からず、一斉にパニックになり事態の収拾に暫くの時間を要した。

師弟の時間が長かったため、お互いどんな顔をしていいか、どんな言葉をかければいいか分からなくなってしまったのだ。

一言二言会話をすると微妙な間が開き、その間を認識すると二人で一斉に赤面する。そんなことを繰り返した。

(だ、駄目だ。うまく会話が続かない。どう会話を発展させればいいかまったく分からない・・・)

この妙に居心地の悪い生暖かい空間から逃げ出したいチガサキは時計に目を向ける。気が付けば結構いい時間だ。

(今日はもう寝て頭を冷やし、明日から身の振り方を・・・)

そう思い、提案する。

「気が付けばいい時間になってる。今日はもう寝て明日に備えようじゃないか」

文面上では平静を保っているように見えるが、発言上は少し声が裏返りかけていた。

「そ、そうですね。今日はもう寝ましょう」

トモヨも同意する。彼女もなんとなく気恥ずかしいようだ。

二人ともすでに寝間着だ。あとはリビングの電気を消し、それぞれの部屋に向かうだけだ。何も難しいことじゃない。

「よ、よし。じゃぁ電気を消そう」

そう言ってスイッチの方へ向かい、トモヨに背を向けた時であった。

上着の裾をつまんで軽く引っ張られ、チガサキの足が止まる。

首だけで後ろを見るとトモヨが赤面し、目を伏しながら言葉を紡いだ。

「・・・今日は、一緒に寝てもいいですか・・・?」

断る勇気をチガサキは持ち合わせていなかった。



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6/12 早朝

(これが所謂昔の書物にある アサチュン なるものなのだろうか)

やけに早くチガサキは目が覚め体を起こす。隣ではトモヨがまだ寝息を立てていた。

チガサキは微笑みながらトモヨの頭を撫でる。手入れの行き届いた細い髪にきめ細かな肌の感触を感じる。

(随分と、苦労を掛けたんだな・・・)

あの後の会話で大体のことは聞いた。自分の天然っぷりにほとほとあきれさせられたものだ。

(まぁ、なんというか・・・)

女性とこういう形で接することに経験がなかったというのも一要因だろう。だが最たる要因は・・・

(自分はトモヨ=サンを通じて妹を見ていた。トモヨ=サンを見ずにその奥に投影していた妹を見ていた)

結局のところ家族を失ったショックから立ち直れず、赤の他人に家族を投影してしまっていたのだ。

(自分は家族を、妹を亡霊にしていた)

己の不甲斐なさに腹が立つ。家族はおろか自分を慕ってくれていた少女までも知らず知らずの内に不幸にしていたのだ。

ツキジ・ダンジョンで精神を病みかけたのは己がその事件を乗り越えていない何よりの証左だったのだ。

(覚悟をしなければいけない。前に進まなきゃいけない)

チガサキは目を閉じ、記憶の海へと潜っていく。乗り越えるために、前に進むために潜っていく。あの忌まわしい記憶の下へと。

(クソッ!なんだ!これは・・・・・・!)

その最中突如としてチガサキの思考にノイズが混ざる。それは大きくなり続け、チガサキの精神を飲み込んで・・・!

0101010101010101001010101001010101010100101010010101001010010110010101010100101001010100101001010101001001000101010101001010010100001010101010101010100101010101010101010010101010010100101101001010101010101001010010100101010010100101001010010100101001010010101010100101011010010101010100101010010101001010100101010100101010010101010010101010010100101010100101010010110110100101001010010111110101010010100101010010100101001001010100101010010101001010100101010100101010010100101001010010100100101010010101001010100101010101001010101001100101010010100101001010010010101010010101001010010100101010010101010011010010100101010101001010101001010010100101001010010100100101001100100101001010101001010100001010100101010101001


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