【安価・コンマ】ネオサイタマでニンジャライフ サイゴン!その19【忍殺】
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322: ◆WolEwA02oI[saga]
2016/04/21(木) 10:25:47.94 ID:FD0YaG7A0
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その日チガサキのニンジャ第六感が告げた。

「非常に面倒なことが起きる」と。

根拠の無い確信、理由の見えない不安。インセクツ・オーメンとはこのことなのだろうか。

何か掴んでいる人が居るのかも知れないとチガサキはマスター階位の面々に尋ねに行った。

「・・・・・・という訳で何か知っていないか?ワイルドハント=サン」

「・・・・・・いきなりそう言われてもな・・・知らないものは知らないとしか言いようがない」

ワイルドハントは何も知らないように見えた。だがチガサキのニンジャ視力は僅かにワイルドハントの顔が困惑以外の表情で歪んだのを見逃さなかった。

(だがあえてここで聞いてしまうと後々面倒なことになりかねないな・・・)

チガサキはあえて追求せず、もっと知っていそうな奴に目星を付けて移動した。

「・・・・・・という訳だ。アンバサダー=サン。何か知っていないか?」

「い、いや。な・・・何も、まだ知らないぞ・・・」

あからさまに動揺している。

(分かりやすいな・・・)

チガサキは更に攻勢をかける。

「アンバサダー=サンの直感はよく当たると評判だ。その直感を話してみてほしい」

「い・・・いや。改めて質問されるようなものでも・・・」

再びアンバサダーは言葉を濁す。

チガサキはにっこりと微笑みながら利き腕の拳を硬く握った。

アンバサダーの顔から色が消える。このままでは交渉(物理)をさせられ、下手をすれば爆発四散してしまう!

「そ、そうだ!移転届けを出していたな。拠点の部屋の整理をしなくていいのか?」

アンバサダーは身振り手振りでしどろもどろになりながらそう告げる。

「あ」

チガサキは完全に失念していたようだ。

「まぁ近いうちに教えてもらいますよ」

そういってチガサキは退席していった。


「ハァ〜・・・」

アンバサダーは深いため息をつく。何か隠しているのはバレたが何とか内容は隠し通せた。

実際アンバサダーもワイルドハントも何が起きるかは知っている。

ワイルドハントは派閥経由で、アンバサダーはジツ経由でだ。

だがあえてチガサキには話さない。なぜなら・・・

脳筋だからである。純粋な武人として戦力だけでのし上がってきたチガサキは陰謀系統に弱い。

扱い的には「知性と理性の高いレッドゴリラ」めいたものなのだ。

なまじ武力の純度が高いため凶悪な陰謀でなければ大体物理で押し通ってきた過去がある。実際先輩面をして無法を働きまくったニンジャはサンドバッグにされたほどだ。

しかし今回は相手が相手。万一にでも衝突すれば拠点の存続そのものが怪しい。

その為2人ともしらばっくれたのだ。

(分かった当日の反応がどうなるかなんて想像もしたくない・・・)

拠点の長であるアンバサダーは胃を痛めた。中間管理職の苦悩である。

(どうか穏やかでありますように)

彼は柄にもなくブッダに祈った。


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