【安価・コンマ】ネオサイタマでニンジャライフ サイゴン!その19【忍殺】
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170: ◆WolEwA02oI[saga]
2016/03/19(土) 18:26:19.37 ID:w8zVL/xd0
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「ハァーッ・・・」

チガサキは朝だというのに何度目か数えるのも放棄するほどのため息をついた。

(まさかあんな真似をするだなんて・・・)

原因は言うまでも無く昨日の一件である。

以前浴室でも誘惑されたことがあったが、アレは初犯。ましてや無理やり振り向かせるための手段と考えれば理解できなくも無かった。

だが回答待ちの状態での追撃は予想外であった。普通は自分のように気まずくなるのではないのかと己の常識を疑うほどだ。

「ハァーーーッ・・・」

チガサキは更に深くため息をつく。

 目的の為ならば手段は選ぶな というのは君主論の基本であるが、イクサの場や正攻法であればビジネスや日常生活にすら言える事である。

追撃を仕掛けるほど何振り構っていないのであれば、今後共に行動をするときにも同じように何らかのアクションを仕掛けてくると考えるのが自然だ。

万一にも起き得ないと信じたいが、この部屋に忍び込む可能性も最悪の状況として想定しておかなければいけない。

もし仮に同じような格好であの温泉のように迫られたら・・・・・・・・・

(な、何を考えているんだ!?)

チガサキは跳ねるように立ち上がる。

「イヤーッ!」

そして頑丈そうな壁に頭突きをかました。大き目の衝撃音がし、頭蓋に振動が走る。幸い壁は無事なようだ。

チガサキも脳に走った衝撃で冷静さを取り戻したようだ。

(女性の買い物に付き合うのは妹で慣れていたが、まさが下着店にまで付き合わされたのははじm・・・・・・初めて?)

そこでチガサキの記憶に歪みが生じる。

(あれ・・・確か何度かつき合わされたような・・・なかったような・・・)

自身の記憶をたどっていく。

確かに数回ほど妹の下着選びに連行された覚えがある。そしてその度に「若い女が男に肌を晒すな」めいたことを口にしていたはずだ。

(一番新しい記憶は・・・)

【あの日】だった。

(確かキョートとネオサイタマでは流行り物が大きく違っていたんだ。それでどんな下着が似合うかと無理やり連れて行かれて・・・つき合わされたんだ)

江戸時代において江戸と京都では流行り物が違った。

理由としては京都では貴族などが多く住み雅な文化が、江戸では庶民や武士が多く住み粋な文化が形成されていたのだ。

その名残としてネオサイタマとキョートでも流行り物や好ましいと思われる柄などが違っているのだ。

(それで買った下着を郵送して・・・両親と合流して・・・・・・そこで)

「グワーッ!」

そこでチガサキの頭に苦痛が走る。まるで これ以上踏み込まないでくれ と訴えているかのように。

封じておきたいほどのトラウマを好き好んで思い出す必要も無く、チガサキは回想を終えた。

だが1つだけ分かったことがある。

(妹相手にはこんな感情は抱かず、付き合わされたことに関する呆れの感情が強かった・・・)

チガサキのこの分析に間違いは無い。妹に欲情する輩など居ない。

(じゃぁなんで・・・)

危険だと思ったがもう遅い。チガサキの脳裏にトモヨの下着姿がありありと浮かんでくる。

「イヤーッ!」

再び壁に頭突きをし、衝撃を以って無理やり消し去る。壁は・・・なんとか無事なようだ。

「ハーッ・・・ハーッ・・・」

家族に、妹に欲情はしない。なら何故妹分と思っている彼女には・・・・・・こんな感情を抱くのだ?

その日1日は悶々としながら日常業務を進めたのであった。


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