魔王「死ぬまで、お前を離さない」 天使「やめ、て」
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310: ◆OkIOr5cb.o[saga]
2016/04/23(土) 02:23:59.93 ID:Ss644WqA0

獣達「「ガウァァッ!!」」

神「〜〜〜死にぞこないの獣が、邪魔をするな!」


ッキーーーン!
自らの脚すれすれの位置に剣を振り下ろし、足元に噛み付いた獣を斬る。
喰らいついていて無防備な顔面をやられた獣は、たまらずに声を上げ口を離してしまった。


魔王「よくやった、お前たち」


剣を完全に振り下ろしきった隙をついて、魔王が神の懐近くまで跳躍する。
あまりの勢いに、体当たりと見間違う。
魔王の身体全体に纏わせた魔素が神に触れる距離まで近づくと――


神「……!」

魔王「――」


斬るというよりは、刺すに近い攻撃だった。
魔王は確かに優勢だったが、神の剣技が魔王を超えているのには気付いている。
優勢で居られるのは、がむしゃらな獣達が作る“時間”のおかげだ。

神だけに注目し、頭と身体を使える魔王に対し
神は獣の分も動きを計算しなければならない。

その僅かな演算速度の差が、魔王の優勢を支えている。
だからこそ、斬りつける為に刀を振る一瞬の時間ですら与える余裕はなかった。





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