利根「提督よ、お主なかなか暇そうじゃの?」 金剛「…………」 二隻目
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妖怪艦娘吊るし
◆I5l/cvh.9A
[saga]
2015/10/29(木) 21:57:12.74 ID:cSuTfeTBo
提督「分かった。昼過ぎに時間を空けておく。その時に──」
救護妖精「今すぐだよ。事は急を要する。まだ誰も起きていないんだから仕事には一番支障が出ないはずでしょ?」
提督「今すぐか……。二人を起こさないようにしなければな」ソッ
響「すー……」
利根「……くー…………」
救護妖精「見事な手際だね。──じゃあ、隣の部屋で診察するよ」トコトコ
提督「ああ」ツカツカ
利根「……………………」
ガチャ──パタン
救護妖精「さてと……。提督、まずはアタシの質問に正直に答えてね」
提督「診察じゃなかったのか?」
救護妖精「診察っていうよりもカウンセリングだよ。──単刀直入に言うと、提督は精神が弱っている可能性が高い」
提督「私が? まさか」
救護妖精「昨日の夜、利根があの三人のようになるんじゃないかって思わなかったかい」
提督「……ああ。確かに思った」
救護妖精「そして、利根がベッドから抜け出して提督の寝ているソファに来た時、提督は起きなかったかい?」
提督「起きたな」
救護妖精「妙な不安とかあったんじゃない?」
提督「……否定しない」
救護妖精(……踏み込むのはここまでかねぇ)
救護妖精「不安に感じたら周りに頼っても良いんだよ。提督って立場は誰にも頼る事が許されないなんて事はない。提督だって一人の人間なんだからね」
提督「……だが、示しが付かなくないか?」
救護妖精「私の知っている限りじゃ提督は艦娘から心底信用されている。それに、どっかの誰かさんとそっくりでお人好しだからねぇ。弱い部分を見せても逆に嬉しく思うんじゃないかね。頼ってくれたーってさ」
提督「…………」
救護妖精「まあ、そういう事さね。悩みがあったら何でも言ってきな。──深海棲艦の二人もそうだけど、隣で寝ている新人三人の事もね」
提督「なんの事だ?」
救護妖精「過去の行いから、私は視ると分かるんだよねぇ。あの三人が訳有りだっていうのが」
提督「……なるほど。お前も訳有りという事か」
救護妖精「そういう事さね。ただ、こんな事を言ったのは提督が初めてだよ。バレたら大問題だかんね」
提督「ならばなぜ言った?」
救護妖精「私だけが一方的に秘密を知っているのはフェアじゃないからねぇ。あと、提督の事を信頼しているからだよ」
提督「…………」
救護妖精「あの三人の事に関しては私の方からも手を回しておくから安心しておきな。不審に思う子は居るはずだかんね」
提督「……そうか」
救護妖精「あと、勿論だけど私の事も秘密にしてね」
提督「お前が黙っていてくれる限り、私も秘密にしておこう」
救護妖精「オッケー。──じゃあ、後で誰かに頼ってきな。提督は艦娘だけじゃなくてアタシにとっても大切なんだよ」
提督「……そうだな。のんびりとやるとしよう」
救護妖精「そうさね。こういうのは気長にのんびりやるのが一番さ」
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