利根「提督よ、お主なかなか暇そうじゃの?」 金剛「…………」 二隻目
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妖怪艦娘吊るし
◆I5l/cvh.9A
[saga]
2017/04/03(月) 03:09:50.68 ID:awnviBj5o
提督「それは、私ではないな?」
瑞鳳「…………」コクン
瑞鳳「今頃、どうしてるのかなって……。今になって思えば、あんなに酷い事ばっかりされてきたのに、なんだか気になっちゃうの」
瑞鳳「私、おかしいのかな……。酷い事も苦しい事も、辛い事もいっぱいされたのに、大丈夫なのかなって思ったり、辛い目に遭ったりしてないかなって思ってる……」
提督「瑞鳳がそれだけ優しいという事だろう」
瑞鳳「なのかな……。自分の事なのに、よく分かんなくて……。そもそも、こんなに綺麗な夜の海を見て、どうして『提督』の事を思い出したのかな……」
提督「……そればっかりは私には分からん。ただ分かるのは、お前が優しいという事くらいだよ」
瑞鳳「…………ありがと、提督」
提督「うん?」
瑞鳳「私の事、気に掛けてくれて……ありがと。きっと、提督は優しいから私がこんな気持ちになってる事に気付いたんだよね」
提督「さてな。それは秘密にしておこう」
瑞鳳「もー……すぐにそうやって逸らかすんだから……。でも……提督のそういう不思議なトコ、私は好き」
瑞鳳「今見てる海みたいに、ただ冷たいように見えて綺麗。……ちょっとだけ、羨ましいなって思うくらいに。返答とかすっごく素っ気無く聞こえるのに、ちゃんと話を聞いてくれてて、ちゃんと話してくれて、ちゃんと見てくれてる……」
瑞鳳「実はね? そういうの……叶ったら良いなって、ずっと思ってたの。……『提督』が、そうなってくれたら良いなって、思ってた。厳しくても良いから──怖くても良いから──酷い事をされても良いから──……。私をちゃんと見て、私を大切にしてくれたらなって……」
瑞鳳「……『提督』が連れていかれた時の話を聞く限りだと、もう『提督』は提督じゃなくなってるんだよね?」
提督「……そうだな。提督としての肩書きは、後日すぐに剥奪されたよ」
瑞鳳「そっか……。じゃあ、もう会えないのかな……」
提督「……ああ」
瑞鳳「そっか……。うん、そうだよね……」
瑞鳳「…………」チラ
提督「…………」
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