利根「提督よ、お主なかなか暇そうじゃの?」 金剛「…………」 二隻目
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359:妖怪艦娘吊るし ◆I5l/cvh.9A[saga]
2016/04/16(土) 22:20:20.21 ID:aWpC+zuEo
提督「だが、事実だ。朝礼の時に話した待機命令も大佐の担当海域拡大の審査の為だ。そこで長門、お前に訊きたい。大佐はやれば出来るような人物なのか?」

長門「…………いや、難しいな。しっかりとやれば並の成果を得られるかもしれんが、あくまで並だ。私が知る限りでは尤も意欲的に執った作戦でさえ中の下といった成果だったぞ」

提督「中の下と評価したが、最近では最上と言っても過言ではない戦果だそうだ。何があればそうなると考えられる?」

長門「指揮を執っている者が変わったとしか考えられないな。それ以外でと言われれば、私が夢を見ているという可能性しか残らない」

提督「という事は『敵を倒してこい』『必ず勝て』といった命令が多かったのも事実か」

長門「ああ。それに加えて罵詈雑言もあった。……本当、よくそれで今までやってこれたと逆に感心してしまいそうだ」

長門(……それと比べるのも失礼なほど、ここは温かく優しい空気で満ちている。本当……どうしてここまで違いがあるのだろうな……)

提督「他に詳しい指示などは無かったのか?」

長門「ん、そうだな……。総司令部から送られてくる資料は毎回渡され、頭に叩き込めと言っていたくらいだ。たまに作戦指示を出す事もあったが、大抵はその資料の内容とほぼ同じだったぞ。結局は現場の判断でほぼ全て決めていた」

提督「……そうか。教えてくれて助かった」

長門「なに。このくらいお安い御用だ。……だが、私もどうやってあの愚か者が戦果を挙げているのか気になる。下田鎮守府では何か人事異動があったりはしていないのか? 提督を補佐する役が新しく作られたりとか」

提督「そういう話は今の所耳に入ってきていない。そもそも、部外者は鎮守府に近付く事すら許されていないから人手不足の現状では補佐役も居ないだろう」

長門「そうなのか。……ん?」

提督「どうした」

長門「いや、ふと気になった事があってな。国を護る為だというのに、どうしてそんなにも人手不足なのだ? 人を集めるくらいならば徴兵でもなんでもあるだろう? そこから訓練を重ねていけば──」

提督「長門」ジッ

長門「っ!」ゾクッ

提督「その話には足を踏み入れるな。そして、決して誰にも言うな。絶対にだ。もし今後も踏み入ってくる場合は……あまり使いたくない手を使わざるを得なくなる」

長門「……了解した」

提督「……すまんな。こればっかりはどうしても言えない機密なんだ」ポン

長門「いや、私の方こそすまない……。今後気を付ける。あと、頭を撫でるのは……その……」

提督「この癖は直さんぞ」

長門「むう……」

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