利根「提督よ、お主なかなか暇そうじゃの?」 金剛「…………」 二隻目
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281:妖怪艦娘吊るし ◆I5l/cvh.9A[saga]
2016/02/13(土) 23:09:26.60 ID:5gqbYN2eo
金剛「……………………」カチャ

金剛(よく考えれば、当たり前の事でシタ……。私達はテートクの事をよく知っていませんが、テートクは『私達』の事をよく知っているのデス……)

金剛(大体の好みも、どういう事が苦手なのかも、テートクは分かっているはずデス……。だから、私が手の込んだお菓子や紅茶を用意しても、それはテートクの『金剛』が既にやっている事のはずデス……)

金剛「……辛く、思い出させてしまっただけデス。本当、私はダメな艦娘デス……」

金剛(こんなだから、私は──)

コンコンコン──

金剛(────っ? ……誰デスか? 私を知っている人ならば、誰もこんなノックなんてしないはず……)

カチャッ……ガチャ──パタン

金剛「……え?」

提督「さっき振りだな。少し時間をくれないか?」

金剛「ええ……それは構わないのデスが……何かあったのデスか?」

提督「何かがあったのは金剛、お前だろう」

金剛「────────」

提督「今回のティータイム、失敗したと思っていないか?」

金剛「……は、い…………」

提督「やはりな。途中で様子がおかしかったから、そうだと思った」

金剛(怒られるのでショウか……)ビクビク

提督「今回、ティータイムを提案したのは私だというのを忘れていないか?」

金剛「…………? あ──」

提督「ようやく気付いたようだな。そういう事だ。私は、今回のティータイムは良い時間だったと思っていた。金剛や瑞鶴、響に長門が小さいながらも喜んでいただろう? ああいう時間がお前達には必要だと、改めて思ったくらいだ」

提督「金剛が何を思って罪悪感を覚えたのかまでは分からないが、その罪悪感は杞憂だから安心しろ。実際に、紅茶を飲む私は辛そうな顔をしていたか?」

金剛「…………」フルフル

提督「そうだろう? お前は頭が回る。そして少し臆病だ。自分が悪かったと思ってしまうのも過去を考えれば仕方が無いが、そんな事はないと伝えておく」

金剛「…………」

提督「…………」

金剛「……………………」

提督「……大丈夫だ」ソッ

金剛「っ……!」ピクン

提督「大丈夫だよ、金剛」ナデ

金剛「…………」ジワ

提督「また、機会があったら美味い紅茶を淹れてくれ。楽しみにしているから、な?」ナデナデ

金剛「……はい…………っ」ポロ

金剛「はい……! はいっ……!」ポロポロ

金剛「ありがとう、ございマス……! 本当に……本当に、不安だったのデス……! 迷惑しか掛けていないんじゃないかと……余計な事しかしていないんじゃないかと……!」ギュゥ

提督「……雨が止むまで、私は傘になっておこう。雨宿りくらいならば出来るはずだ」ナデナデ

金剛「うぁぁ……ひっく…………ぁぁ……」

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