29: ◆DTYk0ojAZ4Op[saga]
2015/08/29(土) 20:26:45.61 ID:tNq3pxyB0
そうだ。
それが分の悪い理由。
俺には、魔法を防ぐ手立てがない。
デーモンの手に魔力の奔流が見えた瞬間、
腹に衝撃を感じ、簡単に壁まで吹き飛ばされてしまう。
戦士「…ぐ、はっ…」
魔神「まぁ、そもそも、契約などとは言わずともな」
戦士「なに、を、する気だ…」
デーモンが、魔女の首を掴んでいるのが見える。
魔女「…………ぅ…」
魔神「なに、これだけの魔力だ。さぞ美味かろう」
戦士「おい、よせ、やめろ」
魔神「この小娘はなにか言っていたな。
死んだ後なにが起こっても振り返るなと。
…貴様はどうするのだろうな。
約束を守り逃げるのか、
我を止めようと挑みかかってくるのか」
戦士「…やめろっっ!!!やめてくれええええええ!!!!!」
デーモンの腕が、彼女の腹に突き刺さった。
血は、出ていない。
まるで最初からひとつだったかのように、彼女の身体は、デーモンに吸い込まれていく。
魔神「ふ、ははははは!!!
これは良い、これだけの魔力、魔界でもなかなか巡り会えん!!
戦闘になっていれば我も無事ではなかっただろうが、
既に手負いの状態で眼前に現れてくれるとは!!!!」
戦士「やめろ、やめろぉぉぉぉ!!!」
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