500: ◆6QfWz14LJM[saga]
2017/05/10(水) 22:13:02.66 ID:fzbACKzZO
仮に、現在稼働している"神機兵"も同一の体制だとすると、なぜジュリウスは降りざるを得なかったのか。
"神機兵"が教導を必要としなくなること自体は、ジュリウスも望むところだっただろう。
それこそが無人制御式"神機兵"の到達点の一つであり、そのために彼も調整に心血を注いでいたのだから。
だけど実態は、理想からは程遠い代物だった。
動作自体はジュリウスを踏襲出来ていても、それを的確に使い分けられていたとは言い難い。
少なくとも、ジュリウス本人ならまず納得しない程度の習熟度だ。
それでもジュリウスが手を出せなくなった理由として考えられる要因は、やはり彼を蝕んでいる奇病だろう。
私と同じように重症化が進んでいるのだとすれば、教導さえままならなくなったとしてもおかしくはない。
一連の騒動の中、フライアとしての声明はあっても、ジュリウス自身は一切表に出てこないこの状況も、その裏付けのように思えた。
けれど、まだ不自然な点は残っている。
ジュリウスが動けない状況にあるのなら。
志半ばで、諦めなければならない程だというのなら。
"……察しが早くて助かる"
……あの声は、何?
534Res/441.23 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20