368: ◆6QfWz14LJM[saga]
2016/04/10(日) 13:09:06.35 ID:sXugDQCbo
「……よし!そうと決まれば今すぐ準備!」
かと思えば、彼女は勢いよく立ち上がった。
「情報感謝します、お邪魔でしたっ!」
挨拶もそこそこに、サツキさんは駆けていく。
「……あ、そうだ」
目まぐるしさに唖然としていると、彼女は開いた扉の先で急停止した。
「フェンリルもフライアもやり方が気に入りませんけど、ここの方々とあなた達は嫌いじゃないですよ」
「それだけ言っときたかったんです。じゃ!」
私が言いかける前に、サツキさんは見えなくなってしまう。
彼女なりに、以前の発言を気にしていたんだろうか。
意外な気遣いが心に沁みる一方で、少し複雑でもあった。
最もその言葉を伝えられるべき人物は、もう"アナグラ"にはいない。
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