224: ◆6QfWz14LJM[saga]
2016/01/19(火) 01:46:15.20 ID:Z5yxWWDco
その後、博士が懐からもう一枚、全く同じ形状のカードを取り出したところで、何となく見当がついた。
「……携帯同士のカード交換が、神機使い同士の精神感応に相当する、と?」
「その通り。同じデバイスなら、そのまま情報の交換も行える」
「……でも、これならどうだろう」
次に博士が取り出したのは、先の2枚とは僅かに異なった形状のカードだった。
「このカードは別規格のデバイス。これをアラガミの記憶情報とする」
「当然、そのままじゃカードの中に入った情報は読み込めない……どうすればいいと思う?」
「えっと……さっき博士が言った通りに、携帯側のプログラムを変更すれば」
「そう、このカードを受け入れるには、携帯側の変化が必要になる」
「……これと同じ事が、君の身体に起こっていたとしたら?」
思い当ることは、一つ。
「……ギルとの精神感応の、中断」
「……"感応種"のような、物理的な干渉こそあれ、アラガミと精神感応まで起こした例は僅かでしかない」
「その僅かな例も、アラガミ側か人間側のどちらかが、極めて特殊な状態だったからに過ぎないんだ」
「だからこれは仮説になるけど、君は精神感応中に、何らかの要因で"血の力"を応用させ」
「強引に"感応現象"を中断させた結果……一時的にせよ、ナナ君のように"血の力"を暴走させてしまった」
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