157: ◆6QfWz14LJM[saga]
2015/09/29(火) 10:05:23.74 ID:xjyru10jo
3人と別れ、自室に戻る。
……冗談めかしたつもりだったものの、私は笑顔を作れていただろうか。
尤も、不安げな表情を崩さなかったシエルの様子を見れば、答えは明白なんだけど。
ここ数日では、私も健常な精神でいるとは言い難かった。
現に、こうやって薄く笑うことすら維持できない有様だ。
"ブラッド"に限れば、"喚起"の"血の力"はもう必要ない。
だから私に出来るのは、張りぼての副隊長を演じる事くらいだというのに、それも無理が生じ始めている。
どうすればいい。
何を為せば、私は認められるのか。
下手に今の仲間達に相談などして、余計な悩みを増やすわけにはいかなかった。
"俺だって真面目だよ?……ま、本気でわかんないなら、俺と一緒に探してみるか"
――共に答えを探すと約束してくれた友人も、今はもういない。
キリのない思考を一旦打ち切り、レポートを制作するために自室のターミナルを立ち上げると、私宛てのメールが一通着ていた。
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