提督「劇をしたい」龍驤「あのさぁ、さっきからなんなの」
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255: ◆zqJl2dhSHw[sage saga]
2016/05/01(日) 20:31:30.55 ID:8hlHK6Es0
――長門――

長門「九一式徹甲弾装填完了。目標加賀! ……むっ?」

爆戦が1機迫って来た。

長門は冷静に爆弾投下の瞬間を待つ。12.7cm連装高角砲はいつでも発射可能だ。

長門「今だ! 対空一斉射!!」

爆戦相手に過剰な弾幕を展開した。

長門「何! すり抜けただと!?」

錐揉み回転状態になり弾幕を回避し急降下する。

機体こそ零戦だが、爆弾という錘を抱えているのにもかかわらずだ。


長門「くっ、三番砲塔がやられた。しかし、目標は変わらん! 第一、てぇっー!!」

弾着の手応えを確かに感じ取った。厳しく見積もっても加賀は中破だった。

長門「……応答がないな、観測機は落とされたのか? 第二、打つなっ!」

長門は目標を加賀から切り替えた。

長門「ずいぶんと速かったな」

龍驤「楽しみにしとったんやろ? ウチも楽しみにしとったからな。目標長門、斉射!」

12.7cm連装高角砲が火を吹いた。

二式妖精「弾着修正なし、もう一発!」

龍驤「あいよ〜、斉射!」

空母にも関わらず、2度も弾着させた。

当然、長門の装甲を抜くことはできない。それほどに長門型の胸部装甲は豊満だったからだ。

長門「ふふふ、楽しいなぁ! 龍驤、お前は一体何なんだ! 目標龍驤、第ニ、てぇっー!」

龍驤「おわっち、危ないわぁ」

回避成功。着弾点は龍驤の後方だった。

長門「速力を上げたか! 次は外さん。第四、てぇっー!」

さらに回避精巧。またもや着弾点は龍驤の後方だった。

長門「……」

龍驤の速度上限を試算して砲を放ったにも関わらず後方へ外す。

これはさらに速力を上げたということだったが、はたして可能なのか。

長門が鷹の眼で龍驤の船底を睨みつける。

喫水線が通常では考えられないほど浅かった。

長門「……バルジを外してあったのか」

長門は沈着冷静になる。半分祭り気分でいた自分を恥じた。

演習を願った長門に応えるため、龍驤は入念な準備をしてくれていたからだ。

長門「お前たちとの演習に浮かれてしまっていたようだ。価値ある一戦をありがとう」

龍驤の前方気味を狙い、次発装填した第一主砲を向ける。

速力を上げられなければ的中、もう最大戦速の龍驤には不可能だった。

旋回できなければ的中、バルジまで外した龍驤は転舵即転覆。不可能だった。

長門「第一、てぇっー!」





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