提督「劇をしたい」龍驤「あのさぁ、さっきからなんなの」
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132: ◆zqJl2dhSHw[sage saga]
2015/10/11(日) 22:47:48.73 ID:2CgeDF200
那珂「みんなー! しっかりと電ちゃんのことを見てたかな〜?」

途切れそうな空気を繋ぎ直し、再び歓声が上がる。

青葉「あっ、あれは一体何だったんでしょうか? 艦娘の常軌を逸していたのでは!?」

那珂「あれはね……」

那珂「単なる体当たりだよ☆」

青葉が唖然とし、観客は大笑いする。

那珂「でもね、青葉ちゃん。いつもの2倍の跳躍と!」

青葉「跳んだことなんてありません!」

那珂「いつもの3倍の回転が!」

青葉「回転もしません!」

那珂「もぅっ、青葉ちゃん意地悪だよ!」

会場は笑いと拍手に包まれた。

那珂「那珂ちゃんジョークはこれくらいにして。駆逐艦の重量であれだけの高さと回転だからね、その力積は41cm連装砲にだって負けないんだから!」

青葉「そんなに!? それだけの威力があるなら、始めからやった方がいいのでは?」

那珂「近づけたらそうだよね☆ 近づく相手は誰かな〜?」

青葉「長門さんでした! あの警戒網をくぐり抜けるのは至難の業です!」

那珂「そうだよ、普通だったら絶対に成功しないんだ。長門さんが別のことに集中してたりしないとね」

青葉「響ちゃんです! 響ちゃんが長門さんに砲撃戦を挑んでいました。あの時、全弾命中という素晴らしい成果をあげ、長門さんの意識は響ちゃんに集中していたはずです! そんな状況で長門さんはよく電ちゃんの進撃を察知できましたね」

那珂「戦場は刻一刻と変化する所だからね。場を掌握して、艦隊の全部に指示を出せる艦娘が連合艦隊旗艦なんだよ!」

青葉「長門さんです! 連合艦隊旗艦長門です!」

こっちで響コール、あっちで電コール。

間を開けずに長門コールも響き渡る。

それだけで伝えきれてない、まだ足りていないと判断した那珂はさらに解説を加えた。

舞うように席を離れ、小さな観客に目線を合わせてから、鈴のような声で簡潔に述べる。

那珂「ながとさんはね、みんなのおうえんでもっとがんばれるんだよ☆」

アイドルの笑顔は、道理のわからない子供相手に潤滑油のように染みわたった。

彼らは母親の後ろから出て、小さな体をいっぱいに使い、ながとの名を何度も何度も呼んだ。


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