【艦これ】まるゆ「隊長が鎮守府に着任しました」
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77: ◆UeZ8dRl.OE[saga sage]
2015/07/16(木) 17:38:05.83 ID:KokE68T50
「し、死ぬかと思ったでち……」
「まるゆ、大丈夫? ちょっとまるゆ!?」
「心配しなくても疲れすぎて寝ちゃっただけなのね」
「お風呂で寝るのは危ないよ」
「今日はどぼーんじゃなくてズブズブ沈みそう……」
疲労困憊の六人は、仲良く風呂に入っていた。
いつもならはしゃぎそうな面子も、今日に限っては大人しくしている。
それほどまでに、特別演習がハードだったということだ。
「――あんな深海棲艦がもし居たら、今のゴーヤ達じゃ一瞬でやられちゃうね」
「流石にゴロゴロは居ないと思うけど、中には居るかもしれないわ」
「察知されるより早く、的確に、一撃で仕留めるしかないのね」
「浮上と潜行のタイミングも大事、かしら」
「あえて誰かが囮になるとかも重要だよね」
「……全員の、連携も……大事……」
「まるゆ、無理してしゃべらなくていいよ」
「私、先に上がってまるゆ休ませてくるから」
「イクも手伝うのね」
「はっちゃんはもう少し浸かってます」
「私ももうちょっと浸かってから上がるね」
「此度の御厚意、痛み入ります」
『堅苦しいのは抜きにしていい。それと、聞きたいことがあれば答えるぞ』
「では遠慮なく――どうすればアイツ等を今より強くしてやれますか?」
『明確な戦う目的と意志、そして何がなんでも生き残りたいという欲を持たせてやればいい。それと、自分がどう艦娘達と向き合うかを決めておけ。いずれ来る時の為にも、な』
「……分かりました」
『“提督のあり方”なんてのは人それぞれだ。その様を見て、艦娘達も自分達がどうすべきかを考える。提督は鎮守府の司令官であると共に、指針となるべき存在でもある。ブレずに進め、潜水艦提督』
「ありがとうございます――ただ、最後の呼び名だけはやめてもらえないっすかね?」
一歩、また一歩、若人と少女達は先の見えない道を踏みしめながら歩いていく。
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