【艦これ】まるゆ「隊長が鎮守府に着任しました」
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66: ◆UeZ8dRl.OE[saga sage]
2015/05/29(金) 10:28:46.50 ID:y4l/+93t0
綺麗な海、爽やかな空、そして――ボロボロの水着。
「また随分と派手にやられたな」
まるゆ、イムヤ大破。イク、ハチ、中破。
少し近海から先へと出てみれば、敵も当然強くなる。油断でも慢心でもなく、必然の敗走だった。
「隊長、ごめんなさい……」
「現状で行ける限界を見誤った俺の責任だ、こっちこそ悪かった」
「そうそう、まるゆじゃなくててーとくが悪いんでち」
「……何でお前だけ無傷なんだ?」
「日頃の訓練の賜物だよ?」
何処かから拾って来たツボ(頭と足が同時に出せるよう改造済)に入りながら平然と答えるゴーヤに、提督は若干彼女への評価を改める。
それ以外にも、今回の出撃で分かったことは多々あった。
(まるゆは土壇場でテンパりやすく、イムヤは周りに集中し過ぎて自分が見えてない。ハチは敵旗艦に固執する癖があって、イクは先制雷撃のタイミングが他の四人に比べて早い、か)
自分で考え自分で動く以上、艦娘にも必ず個性というものが見えてくる。
それを正確に把握することは、艦隊を動かす上で必要不可欠だ。
(うちみたいな鎮守府と演習してくれる奇特なところがあれば助かるんだがなぁ……)
「提督、イク達のあられもない姿をいつまで眺めてるつもりなの?」
「ドックでも沈めるには十分よね」
「あまり派手にやらないでね、本が濡れちゃうから」
「あー、すまん。すぐに入渠してきてくれ」
その言葉を皮切りに、四人は入渠ドックへと向かっていく。
それを見送り提督も執務室に戻ろうとするが、行く手を遮るツボに足を止めた。
「何か用か?」
「てーとくの魚雷はお利口さんなのでち」
「……お前、そのまま転がすぞ」
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