【艦これ】まるゆ「隊長が鎮守府に着任しました」
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42: ◆UeZ8dRl.OE[saga sage]
2015/04/14(火) 23:21:29.51 ID:l+rpmNxf0
三人に見守られる中、まるゆは海へと身を投じる。
潜れない自分を見た者が落胆するのは仕方無いと思っていた部分が彼女には確かにあり、無理に張り切って欠陥品扱いされる怖さを誤魔化していたのも事実だ。
信じると言われた今でも、潜れずに顔を上げた時、ため息や冷たい視線が向けられるのではないかという恐怖感を完全には拭いきれていなかった。
(でも、もう怖いだけじゃない)
まるゆは深呼吸を一つ、二つと繰り返し、大きく勢いを付けて海中へと潜ろうとする。
その背中に届いた頑張れの一言が、いつもならば途中で止まってしまう身体を押し込んだ。
(――アレ? ちゃんと潜れてる?)
潜水艦ならば経験して当たり前の感覚。しかし、まるゆにとって自力では初の体験であり、今までとは海の中がまるで別世界のように見えていた。
(海の中って、こんな風だったんだぁ……)
目新しくもあり懐かしくもあるその光景が、今まで感じていた不安などを一つずつ消していく。
そして――。
「潜りすぎて浮けなくて慌てる潜水艦も初めて聞いたぞ」
「うぅ、ごめんなさい……」
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