【艦これ】まるゆ「隊長が鎮守府に着任しました」
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39: ◆UeZ8dRl.OE[saga sage]
2015/04/03(金) 23:45:39.87 ID:zd6DXnlh0
「まるゆ、今日は潜水訓練する前に話がある」
「何ですか、隊長」
「イムヤとゴーヤも聞いといてくれ」
「いいけど、何?」
「おっきな段ボールの話?」
三人の意識を自分にしっかりと向けさせてから、提督は話を始めた。
まず、他にもまるゆのように何らかの原因で潜航や航行、砲撃などに関する不調が一向に治らない艦娘が居ることを説明する。
そして、その資料には解決策も載っていたことを三人に告げた。
「解決策……」
「それって、具体的にはどうするの?」
「簡単だ、原因不明の爆発や不運みたいなのを完全に治すのは難しいが、潜れないみたいにはっきりしたのは本人と周囲の意識の問題でしかないと書かれてる」
「そっか、なるほどなるほど……どういうことでち?」
「まるゆ自身が自分は潜れると信じて、俺達も信じているという気持ちをまるゆがちゃんと受け止めれば、負の思念によるしがらみからは抜け出せる。そこから先はまるゆの頑張り次第ってことだ」
「まるゆが、まるゆ自身を……」
厳密にはこれで解決出来る可能性があるというだけで、解決しなかった事例も存在する。
しかし、それをこの場で言うべきではないと考え、提督は敢えて潜れるようになると断言した。
「信じるって言葉にするのは簡単だけど、信じろって言われてすぐに出来るものなの?」
「少なくとも俺は潜れるようになると信じてるぞ? これから先ずっと付き合っていくことになるのに、信じられないとかやってられん」
「隊長……」
「ゴーヤもまるゆともいっぱい潜りたいから信じるでち!」
「……わ、私も一緒に潜れるようになるのは嬉しいかも」
当たり前のように、素直に、照れ臭そうに、それぞれに信じると口にする。
少し涙ぐむまるゆの胸中でこの時起きた変化がどう潜航訓練に影響するかは、海に出れば分かることだった。
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