【艦これ】まるゆ「隊長が鎮守府に着任しました」
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36: ◆UeZ8dRl.OE[saga sage]
2015/03/27(金) 21:54:32.44 ID:CkM37cvV0
 潜水訓練を一日行った成果は、しょぼくれながらシャワーを浴びに行ったまるゆの背中が物語っていた。
 そのフォローは二人に任せて、提督はもっと何か有効な手は無いかと手当たり次第に資料を漁る。
 各鎮守府には紙媒体の様々な艦娘に関連した資料が、提督着任時に支給される決まりとなっていた。
 それは、備え付けの書棚が優に二十を超える資料室を埋め尽くす膨大な量だ。

(『トラウマへの対処法』……『記憶の混濁を防ぐには』……『八百万の神と妖精』……)

 医学的なモノからオカルトめいたモノまで雑多にある中から、目当ての資料を探すのは容易ではない。
 そもそも、それが本当にこの中にあるかどうかすら、彼には分からなかった。

(『艦娘の生態』……『深海棲艦の分類と呼称について』……ん?)

 何の気なしに手に取り開いた資料。そこには、数名の艦娘達に起こった出来事とその対処法について書かれていた。

(過去の艦自体に刻まれた記憶や、艦に乗った者とその艦を知る海に眠る者達の思念が色濃く現れた場合、稀に慢性的な不調を訴える艦娘が生まれることがある。それを解消する手段は――)




 それはとても簡単であり、非常に難しい事柄だった。


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