【艦これ】まるゆ「隊長が鎮守府に着任しました」
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23: ◆UeZ8dRl.OE[saga sage]
2015/03/16(月) 19:57:45.82 ID:oAsNePAM0
調理場に着いた提督を出迎えたのは、動く寸胴鍋だった。
「ゴーヤ、何度も言うが物を被るのはやめろ」
『おっきなお鍋、大好きです!……でも、声が反響してくらくらするでち』
軽く鍋を小突いてから、奥に居るイムヤへと彼は歩み寄る。
真後ろに立っても気付かない辺り、手元でしている作業に相当集中していることが窺い知れた。
(失敗が1、見た目の悪いのが1、この調子ならすぐに失敗しなくなりそうか)
「――よし、今度はうまく焼けたわ」
「そうか、それは良かった」
「ひゃわっ!?」
急にかけられた声に驚いたのか、イムヤは綺麗に焼けた玉子焼きを乗せた皿から手を放してしまう。
そのまま床へと落下し、皿の割れる音が調理場に響くかと思われたが、咄嗟にしゃがんで受け止めた提督により事なきを得た。
「落とすな、勿体無いだろ」
「あ、ありがと、司令……官?」
振り向いたイムヤの腰の辺りに彼の顔があったのは、あくまで不幸な偶然である。
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