【艦これ】まるゆ「隊長が鎮守府に着任しました」
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121: ◆UeZ8dRl.OE[saga sage]
2016/06/28(火) 00:41:26.37 ID:Fi7YRgLP0
 いつもとは違う編成で出撃した艦娘達。その中で一人だけ不機嫌さを全身から滲ませる者が居た。

「き、機嫌がとても悪そうです……」

「きっと便秘なんでち」

「しー! 聞こえちゃうって」

「ねぇはっちゃん、便秘には何がいいの?」

「ヨーグルトとか、いいと思います」

「明石さーん! 戻ったらヨーグもがもが……」

「シオイ、ダメだってば!」

(全部聞こえてるんだけど……)

 潜水艦娘達の和気藹々(あいあい)とした会話に怒りよりも呆れが強くなり、ため息を吐く明石。
 願わくば深海棲艦とこのまま出会わずに帰投したいと彼女は祈るも、その祈りが天に届くことは無かった。

「――三時方向、艦影四。多分軽巡級二隻と駆逐級二隻、どうするまるゆ?」

「えっと、まだ気付かれてないの?」

「気付かれてないよ」

「周囲に隠れられそうな場所は?」

「無いでち」

「……先制雷撃で二隻を無力化出来たら追撃、外したら撤退。で、どうかなハチ」

「いいと思います」

「シオイは明石さんと後方で待機してて」

「はーい」

「小破程度ならこの場で応急処置出来ますから、直撃だけは避けて下さい」

 明石の言葉に無言で頷くと、四人は海中へと姿を消した。
 それを見届けた後、二人は言われた通り後方へと退避する。

「ねぇねぇ明石さん」

「……何ですか?」

「ヨーグルトはしっかりしたのとトロトロしたやつ、どっちが好き?」

「・・・・・・トロトロしてる方です」

「うんうん、ありです!」




 ――三十分後。

「全艦撃沈を確認。皆、お疲れ様」

(被弾はゼロ、至近弾が二、この程度なら)

「ハチ、少しじっとしてて下さい」

「このぐらい平――」

「じっとしてて!」

「は、はい……」

 鬼気迫る表情で応急修理をする明石を、五人は終わるまでの間ただただ見守っていた。
 その後、すぐに六人は帰投。出迎えた提督とイクが最初に耳にしたのは、シオイが大声で叫んだ“トロトロのヨーグルト八人分買ってきて”だった。


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