186: ◆yyODYISLaQDh[saga]
2015/10/28(水) 20:55:34.45 ID:DQnmIat7O
何がそんなに可笑しいのか、とジュウはイラつくが、口を開く前に自分の短絡さを呪った。
「雨、では、ないのね?」
動揺したせいで返答にまで気が回らなかった。
最早待ち合わせということは自白したようなものだが、ここまで来れば意地だ、とばかりにジュウは食い下がる。
「誰でもない。待ち合わせなんかしていない」
「光ちゃんかな」
ジュウの言葉に被せるようにして図星を付いてくる雪姫。
ジュウは動揺を表に出さないように極力堪えたが、どうやら無駄な努力であるらしい。
雪姫はジュウの周りを、ふーん、とか、ほーん、とか言いながら回り始める。
そして、何周かしたところでジュウの正面で立ち止まると、人差し指と親指をまるで推理でもしている最中かのように顎に当てた。
「ふむ、姉妹丼かあ。柔沢くん、なかなかメニアックだね!」
「その言葉がどういう意味かは知らないが俺は断言できる。違う」
507Res/213.24 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20