581: ◆S0mvz1PntgQY[saga]
2016/09/20(火) 04:29:20.03 ID:hFhRzfxk0
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この一年で、遊佐こずえの評価は随分と変わった。
曰く『神秘的な雰囲気がなくなった』。
曰く『コメントが上手くなった』。
曰く『歌唱力が上がった代わりに世界観が変わった』。
多分、どれも当たりだ。
約二年前、デビュー当時は、本当に天才性を露わにしていて、鈴のような歌声も、風に舞う鳥の羽と評されたダンスも、わずかな表情の変化だけで現場を呑み込む演技力も、
露出は多くなかったけれど、表に出れば確実に爪痕を残した。
『何考えてるかわからないのがいい』『歌もダンスも他のアイドルにはない雰囲気がある』なんて評価も頷ける、いわゆるユニーク―他にいない、という意味―な、オンリーワンのアイドルの一人だった。
でも、今はそういう評価は付かない。
実際には、歌なら声量が上がったし、ダンスならスタミナがついて正確になったし、演技力だって色んな形の表現を身に付けて幅が広がっている。
二年前に出来たことのうち、出来なくなったことはない。
それでも、遊佐こずえは、ユニークではなくなったんだ。
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