男「……いよいよメラが使える様になるとか末期だな俺は」
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908: ◆3Jh764FmrU[saga]
2021/09/07(火) 06:13:16.84 ID:8g1Ib9ct0


 ――耳元で鳴り響く水飛沫の音。


男「……う、ぁ……?」パチッ


 口の中に入り込む雨粒を吐き出すように、俺は喉の奥に溜まっていたものを吐き出した。

 濁った血液が地面の泥に混ざり、雨によって流されて行く。

 暫しの後。

 俺は肺に吸い込む空気によって脳を活性化させ、開きかけの目蓋を完全に見開いて顔を上げた。


男「は……!?」ガバッ


武闘家?「……!」バッ

武闘家?「目を覚ましたか……! おい、立てるな!?」


 目を開けた先に見えたのは壮年の男の背中だ。

 何の文字かよく分からない紋章を背負う道着姿の男は、全身の所々に金属製らしい防具を身に着けている。

 立ち上がるように指示する彼を、俺は知らない。

 だが倒れ伏せていた俺に手を伸ばした壮年の男の表情は必死だ。


武闘家?「僧侶の……アイツが命を懸けて救った命だ。意地でも生き延びて貰うぞ!」





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