男「……いよいよメラが使える様になるとか末期だな俺は」
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609:名無しNIPPER[saga]
2015/12/20(日) 16:57:52.21 ID:Hxw+K7CNo

男「 ────────!!?」


大気を揺るがす程の轟音、そして全身を駆ける衝撃。

初めてさまようよろいの使ってきた『兜割り』等とは比較にならない、身が竦み上がる様な砲撃だ。

だが目の前で起きたのは砲撃とは程遠い、原始的な行動。


一閃、或いは一薙ぎ。


最早その刹那に起きた事は音でしか分からず、彼女がいつの間にかその手に赤い両手剣を握っていなければ魔法だとすら思ったのだ。

そして、残滓すら残さずにあのゴーゴンヘッドが粉砕されなければ、俺は彼女に近づきもした。


男「…………」

動けない。

動けるはずがない。


ゴーゴンヘッドというモンスターの初期開発時の守備力は恐るべき120、これは上位レベルの勇者でも一撃では倒せない硬さなのだ。

仮にそうではなくリメイク版の99だとしても、あれは決して一撃で倒せるモンスターではない。

ましてや弱点である脆さを指揮官級のモンスターが対策していない筈がないのに。

空へ向けていなかったらどれほどの破壊が周囲に及んだのかも知れない、そんな一撃を放った携帯ショップの店員である女は……それをたった一瞬で消し飛ばしたのだ。


セイバー「……あ、っと…」パサッ

セイバー「あはは、カッコ悪いですね……もう…髪の毛染めちゃおうかな……無理か」ごそごそ


セイバー「…………」クルッ


そんな彼女を前に俺は動けなかった。

色々な考えが浮かんでは消えていく中で、彼女だけは平然と俺に振り向いた。


セイバー「手伝って下さい、会場の人達を助けないといけません」


男「…………」


俺は、声を出すことすら出来ずに頷いた。





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