男「……いよいよメラが使える様になるとか末期だな俺は」
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375:名無しNIPPER[saga]
2015/10/28(水) 21:37:26.89 ID:S4DV6QxNO

モンスターは突如現れた黒色のさまようよろいに赤い眼光を向ける。

その問いかけは、警戒よりも何かを知っている上での『確認』に近いと俺は思えた。

しかし。



さまよう鎧…?「話は後だ」



取り合わない、振り向きもしない。

さまようよろいは俺の方へ意識を向けたままだった。



さまよう鎧…?「加勢する……私に続け、人間」


男「お、俺に言ってるのか…?」


さまよう鎧…?「直ぐに此処へもう一人、厄介なのが来る」

さまよう鎧…?「……どうした、私が戦った人間は手段を選ばずに足掻く戦士だった筈だが」


男「……っ、勝手な事を……!」

主任「耳を貸しては行けません男さん、モンスターの中には人間を騙す奴もいる筈です」

男「分かってる! こいつは前に俺が倒したんだ!!」


手助けをしてやる。

このモンスターはそう俺に言っていた。

敵が味方になる、なんて漫画の様な展開に胸を躍らせながら首を縦に振れるわけがなかった。

約2ヶ月前に俺が人生で初めて体験した強敵、死んでいてもおかしくなかったような化け物だ。

そんな相手を前にして、ましてや主任が戦えず、俺の腕の中にいる状況で、共に戦う事を良しとする事など出来るわけがない。


男(……それに、俺はもう…………)





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