マリオ「最近、テニスやパーティーにゴルフばかりで…何かを忘れているような」
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338:名無しNIPPER[saga]
2015/10/21(水) 17:38:20.76 ID:fdwjtUnr0


 僅かな…本当に僅かな"刻"が過ぎ去っていった
彼らが機体の心臓部に熱を灯し走り出しどれ程経っただろうか

 開幕当時は満載だった化石燃料もその減り具合から
どれだけの排出量で走り続けたか、長距離運転手なら想像に難しくない





マリオ「…?きのせいか?」チラッ



岩、岩、岩…見渡す限りが全て無骨と言って世界
峠のトンネルから飛び出したトップの視界はずっと草木一本生えない
峡谷<キャニオン>を走り続けていた


人工的に拓かれた道、アスファルトの黒と中央に見える一本の白線
それ以外は焦げ茶色の無機質な岩、後は精々空の青さくらいが見えるモノ



 人工的な建物は全く無く、あえて言うなら
今彼らの走る道そのものが人工物と呼べる
それ以外は自然が創造した芸術的な岩の表面だ
 長い年月を雨風が砂塵の一粒一粒を削った至高の一品









マリオが視線を周囲にちらつかせたのは何も
        芸術を堪能したいと思ったからではない







"英雄"の…彼の潜在的に"眠りつづけている"超人的な身体能力が…っ!

彼の聴覚が遠くで"爆発音"のようなモノを感じ取ったからである!





マリオ「…いかんいかん、集中せねば!」グッ



つい先ほども慢心こそが最大の敵だと彼は思い出した
此処で如何に2位、3位と距離を離したとて顔を背けるのは
 今戦っている相手への不敬でもある、そう思いハンドルを強く握る








ワルイージ (ッん畜生がッ!!本当に何の仕掛けもねぇのかよ!!
          あのマシンはよォ!!!!!)



紫のイメージカラーは前方を走る、赤を見つめて心中で悪態つく
彼は虎の子である加速装置を使うタイミングを見計らっていたが‥


ワルイージ(…野郎、まるで隙を見せやがらねェ…!)




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