忍「隠し事、しちゃってましたね……」 アリス「……シノ」
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545: ◆jOsNS7W.Ovhu[saga]
2015/04/07(火) 01:19:18.78 ID:UjFu69qd0
 ――さて。

 どこまでも愛しくてたまらない「天使」を思い出しながら、私は今日を迎えました。
 期末試験というのものがあったような気がしますが、きっと何かの間違いでしょう……。
 仮に赤点だとしても、後悔はしません。
 というよりは、きっと全く後悔なんて出来ないと思います。


 なぜなら――


「シノ! 待ってマシタ!」
「わっ!」


 待ち合わせ場所に着いた瞬間、私の身体に心地よい重みがかかりました。
 確認するまでもありません。この金髪を見れば、それだけで十分です。
 そして、すぐ後に、とても芳しい香りが漂いました。
 ああ、今日もこの子は可愛らしい――


「カ、カレン! 抱きつきすぎ」
「もう、アリス? スキンシップは大事デス」
「そ、それはそうだけど……」


 いつものようにやり取りして、いつものように笑ったり照れたりするお二人を見ながら、私は胸がいっぱいになる気がしました。
 そう。このお二人と、初めての――
 そんなビッグイベントを前に、勉強なんて出来るわけがないのでした。
 ……ごめんなさい、烏丸先生。


 いいえ、今日は勉強や試験のことは忘れましょう。
 この大好きなお二人と一緒にいられる嬉しさを噛み締めましょう。


「……それではお二人とも、いきましょうか」


 そう言って、階段に向かいながら二人を振り返ります。


「初めてのデート……クリスマスデートです」


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