忍「隠し事、しちゃってましたね……」 アリス「……シノ」
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433: ◆jOsNS7W.Ovhu[saga]
2015/02/09(月) 22:24:14.91 ID:CE1Yry1/0
 


 ――シノは、『男の子』だ。
 その事実を、私はあの子と最も長い付き合いであろう陽子ちゃんよりも、よく知っていると思う。
 当たり前だ。家族、なんだから。


「……」


 階段から音が聞こえてきた。
 寝転びながら雑誌を読んでいた私は、ゆっくりと身体を起こす。
 案の定、足音はこっちへ向かってきた。


「お姉ちゃん、いますか?」


 コンコン、とノックの音がする。


「いいわ、入って入って」
「お邪魔します」


 カチャリという音とともに、シノが部屋へと姿を現した。
 ……お風呂あがりのシノには、見る人の心を突く「何か」がある。
 本人はそこまで意識しているわけじゃないんだろうけど、相当な「女の子」らしさだった。


(……あの子にも同情するわね)


 今日、本気でシノに告白した彼を思い、私は軽く溜息をついてしまった。
 無理もない。この子を自分と同性だなんて、あの子が思うわけがない。


「シノ、どうかした?」
「……お姉ちゃんがよかったら、なんですけど」


 モジモジと少しだけ恥ずかしそうな素振りを見せながら、シノは切り出す。


「アリスがいないので、寂しくなりそうで……今日、ここで寝かせてもらってもいいでしょうか?」


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