忍「隠し事、しちゃってましたね……」 アリス「……シノ」
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367: ◆jOsNS7W.Ovhu[saga]
2014/12/05(金) 02:02:17.35 ID:5/HVdI+M0





 ――とんでもない所を見てしまいマシタ。
「Amazing!」と、私の故郷では言うのでショウ。
 ただ……目の前で、私が見た光景は、『信じられない!』というレベルを遥かに超えていマシタ。


「……はぁ。びっくりした」
「でまかせでカラスちゃんの名前出しちゃったけど……ま、いっか」


 呆けた頭のままでいると、目の前の男子二人はそんなことを言っていマス。
 私はそれを見ながら「あぁ、『男子』ってこういう声だった」と実感しマシタ。


(……シノが)


 そう思いながら、私の頭の中ではいつかのあの光景がフラッシュバックしマス。
 人気のない校舎裏。目の前で深々と頭を下げる男子生徒。
 それに対し私は、嬉しく思ったのは事実デシタ。
 ……デモ。


(私は、ヤッパリ)


 あの時、頭の中をよぎったのは、いつも見ているオカッパ頭の「女のコ」。
 だから私は、あの時断りマシタ。
 今、私の頭はグルグルしていマス。
 例の男の人が出て行ってから、教室内はどこかざわついていマシタ。
 それも、イサミがテーブルに戻ってからは消えてしまったようデス――



「……私、戻りマス」
「ん? あ、あぁ、そっか」


 近くにいる受付係の男子生徒二人にそう言って、私はフラフラと廊下を歩き出しマシタ。
 どこへ向かうといえば――


(……私、は)


 今日、『あの』お芝居をブジに終えられるのでショウカ?
 目の前であんな光景を見せられても、私はあのシーンを演じられるのでショウカ?


 不安ですが、仕方がありマセン――そう、自分に言い聞かせマス。


 今日のお芝居の内容は、アリスを含めて誰にも伝えませんデシタ。
 かえって、良かったのかもしれマセン。
 ――だって。


(こんな気分のまま、お芝居ナンテ……)


 まともに出来る気がしないのですカラ――


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