忍「隠し事、しちゃってましたね……」 アリス「……シノ」
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◆jOsNS7W.Ovhu
[saga]
2014/12/05(金) 02:02:17.35 ID:5/HVdI+M0
――とんでもない所を見てしまいマシタ。
「Amazing!」と、私の故郷では言うのでショウ。
ただ……目の前で、私が見た光景は、『信じられない!』というレベルを遥かに超えていマシタ。
「……はぁ。びっくりした」
「でまかせでカラスちゃんの名前出しちゃったけど……ま、いっか」
呆けた頭のままでいると、目の前の男子二人はそんなことを言っていマス。
私はそれを見ながら「あぁ、『男子』ってこういう声だった」と実感しマシタ。
(……シノが)
そう思いながら、私の頭の中ではいつかのあの光景がフラッシュバックしマス。
人気のない校舎裏。目の前で深々と頭を下げる男子生徒。
それに対し私は、嬉しく思ったのは事実デシタ。
……デモ。
(私は、ヤッパリ)
あの時、頭の中をよぎったのは、いつも見ているオカッパ頭の「女のコ」。
だから私は、あの時断りマシタ。
今、私の頭はグルグルしていマス。
例の男の人が出て行ってから、教室内はどこかざわついていマシタ。
それも、イサミがテーブルに戻ってからは消えてしまったようデス――
「……私、戻りマス」
「ん? あ、あぁ、そっか」
近くにいる受付係の男子生徒二人にそう言って、私はフラフラと廊下を歩き出しマシタ。
どこへ向かうといえば――
(……私、は)
今日、『あの』お芝居をブジに終えられるのでショウカ?
目の前であんな光景を見せられても、私はあのシーンを演じられるのでショウカ?
不安ですが、仕方がありマセン――そう、自分に言い聞かせマス。
今日のお芝居の内容は、アリスを含めて誰にも伝えませんデシタ。
かえって、良かったのかもしれマセン。
――だって。
(こんな気分のまま、お芝居ナンテ……)
まともに出来る気がしないのですカラ――
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