らき☆すたSSスレ 〜そろそろ二期の噂はでないのかね〜
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こなたの旅 5/5
[saga sage]
2013/03/27(水) 19:51:47.02 ID:2BcYWkhw0
そして数日後の事だった。遅番で出勤してきた私に突然の知らせが耳に入った。
こなた「え……雑誌の取材を受けるの?」
あやのの言葉に驚いた。あやのは頷くだけだった。
こなた「かえで店長が承知したの、どう言う気の変わり様だ」
あやの「私も今朝聞いたばかりだから……」
あやのは私の驚いた表情を見ると戸惑いはじめた。
こなた「取材を受けると客が増えて対応しきれなくなる、料理の質が落ちるから受けないって言っていたのに、最近は口コミで評判は上々のはずだよ、取材なんて要らないよ」
あやの「店長が取材を受けない理由ってそうだったの?」
こなた「うんん、直接聞いた訳じゃない、以前つかさから聞いた」
あやの「何か心境の変化でもあったんじゃないのかな、真相を知りたければ直接聞くしかないね……今事務室に居るから」
こなた「そうする」
私は事務室に向かった。
『コンコン』
ノックをして部屋に入った。
こなた「失礼します」
かえでさんは机に向かって何かの書類に目を通していた。私に気付いていないのか私の方を向かなかった。構わず話しかけた。
こなた「雑誌の取材を受けたって聞きましたけど、本当ですか?」
かえでさんは書類を見ながら答えた。
かえで「あやのから聞いたのか、その通り、来週の土曜日に決まった」
こなた「なぜです、取材拒否はポリシーじゃなかったの?」
かえでさんは書類を机に置いて私の方を向いた。
かえで「こなたは取材拒否については今まで何も言わなかったわね」
こなた「それはそうでしょ、記事を見てお客さんがいっぱい押し寄せたら忙しくてアニメやゲームが出来なくなる……」
かえで「ふふふ、こなたらしい、それで何も言わなかったのか、ふふふ」
しばらく笑った後、立ち上がって私に近づいた。
かえで「取材を受けると言っただけで記事を掲載するかどうかまでは許可していない、記者にはそう言ってあるわよ、それに、断りきれなかった……それだけよ」
こなた「断りきれなかった?」
かえで「確か来週の土曜、こなたは休暇だったわね、取材に参加しても良いわよ、それで、この話しはここまで」
かえでさんはそのまま更衣室に向かった。わたしも更衣室に向かった。
かえでさんが着替えを始めるのを見計らってから話しかけた。
こなた「かえでさん」
かえで「もう取材の話しは終わったはずよ」
少し怒り気味のかえでさん。まだ一度も聞いていなかった。この機会に聞こう。
こなた「いいえ、その話でなくて……」
かえで「なによ、急に改まって……」
私の表情を見てかえでさんは着替えるのを止めた。
こなた「つかさの洋菓子店を出している……かえでさんの夢はパテシエになる事って聞いたけど、独立して洋菓子店を出すのはかえでさんの方じゃなかったのかなって思って……」
かえでさんは一息深呼吸をすると着替えを始めながら話した。
かえで「そうよ、その通り、十年前、この町に引っ越す時にそう思った」
こなた「でも、そうなっていないよ?」
かえでさんは苦笑いをした。
かえで「私はつかさにこの店を全て譲るつもりだった……だけどつかさはそれを断った……それどころか独立したいと言いだした」
つかさに店を譲るつもりって……つかさってそこまで信頼されていたのか。今頃になって驚いてしまった。更にかえでさんの話しは続く。
かえで「つかさは思っていた以上に頑固ね、結局私が折れたわよ……それでつかさは洋菓子店を開いた、それも私の店の隣に……私の店もスィーツを出していると言うのに、
これは私に対する挑戦よ……」
かえでさんは少し興奮気味だった。
こなた「ふふ、かえでさん、つかさにそんな意図はないよ、つかさはただ私達と一緒に居たいから……」
かえで「だから余計に頭に来るのよ、こっちは本気になっているのに、向こうはその気すらない……新作のケーキを出しているのにつかさの店の方が流行ってる」
なんだ、かえでさんはつかさに嫉妬している。こんなかえでさんを見たのは初めてだ。
こなた「まぁ、スィーツに関していえばつかさに勝てないでしょうね」
かえで「な、なにぃ!!」
かえでさんは私に襲い掛かるような勢いで近づいた。
こなた「だってみゆきさんでも未に作れないお稲荷さんの秘薬を料理の技術だけで作ったのだからね、誰でも出来るとは思わない」
かえでさんは立ち止まった。
こなた「それにつかさはかえでさんを今でも師匠として慕っている、この前会った時も、かえでさんの言い付けを守っていたよ、これもなかなか出来ることじゃないよね」
かえでさんは立ち止まった。
かえで「……そうね……」
かえでさんはまた着替えを始めた。そして私も着替えた。
かえで「こなた、あんたも変わったわね」
こなた「へ?」
かえで「十年前ならそんな話しなんかしなかった、仕事以外の事もしなかったわよね……今になってはこなたを目当てにくる客もいる、あやのをスカウトしたのも
正解だった、コーヒーや紅茶のレベルが数段上がったわ……」
こなた「いやいや、そんなに褒めても何もでませんよ……」
かえで「……そうやってすぐ調子にのる所は変わらんな」
こなた「ははは……」
着替え終わったかえでさんが立っていた。料理長にしてレストランかえでの店長……コックの制服が映えてカッコいい……
かえで「さて、今日も頑張るわよ」
こなた「ほ〜い」
かえで「その気が抜ける返事は止めなさい」
かえでさんは更衣室を出て行った。
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