らき☆すたSSスレ 〜そろそろ二期の噂はでないのかね〜
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8:ひよりの旅 44/112[saga sage]
2013/02/11(月) 20:22:34.09 ID:W145K4B60
 かがみ先輩は携帯電話を仕舞うと居間に来て私達の前に座った。
かがみ「ごめんね、姉さんすっかり忘れたみたい、急いで戻ってくるから少し待っていて」
ひより・まなぶ「はい」
かがみ先輩は私の隣に座っているまなぶをじっと見つめた。
かがみ「ふ〜ん、成る程ね……」
かがみ先輩は腕を組み納得する様に二度頷いた。
ひより「なんでしょうか?」
かがみ先輩はまなぶを指差し言った。
かがみ「あんた、コンじゃない?」
ひより・まなぶ「ふえ?」
あまりに唐突で、的を射た発言に私達二人は奇声を上げるしかなかった。そんな私達を見てかがみ先輩は笑った。
かがみ「図星みなたいね」
ひより・まなぶ「ど、どうして分ったの?」
かがみ「コンは人の顔を見る時、二回瞬きをする、そのタイミングと間隔が全く同じだった」
まなぶは慌てて両手で目を隠した。それを見たかがみ先輩はまた笑った。
ひより「そ、それだけで、たったそれだけで分ったのですか?」
かがみ「勿論それだけじゃ分らない、田村さんのいままでの行動や、私の体験、つかさの話しとかを総合的に考えてね……今は私しか家に居ないから
    思い切って聞いてみたのよ、仮に違っていても彼にさんにとっては意味不明な会話になるから問題ない」
ひより「まいったなぁ〜そこまで考えた上の質問だったっスか……私からはもう何も言う事はないっス」
まなぶ「ま、まずい、これじゃまつりさんにもバレしまう……は、早く帰ろう……」
慌て始めたまなぶを見てまたかがみ先輩は笑った。
かがみ「ふふ、まつり姉さんは分らないわよ、お稲荷さんの話しを知らない、仮に知っていたとしてもまなぶさんとお稲荷さんを結びつけるような思考はないと思う、
    田村さんみたいに想像力がある人じゃないと理解できないわよ」
ひより「そ、そうですか」
これって、褒められているのだろうか……
急にかがみ先輩は真面目な顔になった。
かがみ「それはいいとして……なぜ連れてきたの、コンの話しをするのに本人を連れてくるなんて……もっと相談くらいはして欲しかった」
私とまなぶは顔を見合わせた。
ひより「……これには人には話せない深い事情がありまして……」
かがみ「深いって……今更私に何を秘密にすると言うのよ、つかさ、こなた、みゆき、私はもう殆ど知っているのよ、貴女達だってつかさから聞いているでしょうに」
ひより「はい、ですから事情であります」
かがみ「事情……事情って何よ」
かがみ先輩はまなぶの方を見た。まなぶは俯いて少し顔が赤くなっている。
かがみ「……何よ、人に言えない様な恥かしい事なの……」
私達は黙った。
かがみ「……ちょっと待って、まさか、まつり姉さんを……た、田村さんちょっとこっちに来なさい」
かがみ先輩は立ち上がり居間を出た。
かがみ「まなぶさんはそこで少し待っていて下さい」
私は居間を出ると二階に上がりかがみ先輩の部屋に連れられた。部屋に入るとかがみ先輩は扉を閉めた。
かがみ「どう言う事なの、あんたまなぶさんを好きじゃなかったの」
ひより「いいえ、私は別に好きでもなんでもないです、あの時は否定するほどかがみ先輩が勘違いされるものですから……」
かがみ先輩は自分の間違えに気付いたせいか少し照れてしまっていた。
かがみ「そ、そうだったの……そ、それなら別に問題はないけど……それにしても、選りに選って……まつり姉さんなのか……」
私は頷いた。
かがみ「確かにまつり姉さんはコンの世話をしたかもしれないけど……それはあくまで犬として、狐として見ていただけでしょうに」
ひより「それは私も彼に言いました、それでもお礼を言いたいって……」
かがみ「……あんた、何故そんなに首を突っ込む、下手をするとつかさの二の舞になるわよ……」
みなみちゃんと同じような言い方だ。
ひより「もう突っ込んでしまっていますから、私が何もしなくてもまなぶさんはきっとまつりさんに会おうとする、それならお膳立てくらいはしても良いかなって……」
かがみ先輩は腕を組んで考え込んでしまった。ここまで話したのならもう一つの話しもするかな……
ひより「あの、もう一つついでに……いのりさんと佐々木さんも同じような事をゆーちゃんがしようとしています」
かがみ「はぁ……な、なんだと、つかさといい、姉さん達といい、あんな狐に化けるお稲荷さんのどこが良いのよ」
呆れ顔でお手上げのポーズのかがみ先輩。
ひより「つかさ先輩は置いておいて、お二人はまだお稲荷さんの正体を知らないから何とも言えないっス」
『ブルブルブル』
かがみ先輩のポケットから携帯のバイブ音が鳴った。かがみ先輩はポケットを手で押さえた。
かがみ「まつり姉さんが帰ってくる……あぁぁん、もう、こんな時に限って早いんだから……もうこうなったら自棄(やけ)よ、田村さんは居間に戻って、
    私もそれとなく手伝うから、どうなっても知らないわよ」
ひより「はい!!ありがとうございまス」
私は急いで居間に戻った。かがみ先輩が協力してくれるとは思わなかった。希望が湧いてきた。




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