らき☆すたSSスレ 〜そろそろ二期の噂はでないのかね〜
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母の夢の戻り道 7/10
[sage saga]
2018/12/04(火) 01:50:07.93 ID:tkcstJKX0
特に部活や委員の用事が無くったって。放課後にだらだらおしゃべりを続けるグループなんて珍しくもない。
だからてくてくと、ふたりで話せるてきとーな場処を探して歩いたって、べつにうしろめたくもなんともなくて。
校舎の隅っこ。壁を背に腰をおろす。階段の踊り場のひとつにたむろして、ふたりきり。
「なんで今日、わたしに元気がないのかは、わからないんだ」
ええ。と隣で頷いてくれる声。
ただ、話を聞いてくれようとする、やさしい声。
「死んだお母さんの夢を見たんだけどね」
わたしが放つには、なかなかシリアスなパワーワード。
ちょっとだけ、隣の彼女はびっくりしただろうか。
「でも、そもそもお母さんを恋しいだなんて言う気持ちを抱いたことはないんだよね」
物心つく前からお父さんしかいなかったわけだし。
「――それでも母親の夢というやつは、そんなわたしすらも浮かなくさせる何かがあるんだろーねー」
そんなふうに呆れて。天井を仰いで、笑ってみると。
みゆきさんはわたしに視線を向けて。
「――それはお母さんを想う、泉さんのやさしさですね」
「ええ……? そういうリアクションなの?」
微笑みかけてくるみゆきさんの視線が面映ゆい。
というかなにがどうなってそんな感想に行き着いたのか。
「家族を失う、だなんていうことに、軽々しく言及できないですけれど」
「いやいやわたしだって失ってない失ってない」
深刻に考えてくれるなと、ぱたぱたと手を振って。
そんなふうに考えて欲しくなかったから、話したくなかったのに。
それでもどうして、わたしはみゆきさんに話を聞いてもらいたかったんだろう?
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