らき☆すたSSスレ 〜そろそろ二期の噂はでないのかね〜
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こなたの旅30 3/4
[saga sage]
2014/10/19(日) 14:17:55.77 ID:/g8JMpBR0
かがみ「やっと言ったわね……その涙で判った……本気のようね」
そうかもしれない。この言葉を言うのは他人には初めてかもしれない。
かがみ「……でもそれは私にではなく神崎さんに言えばよかったのに……」
でもそれが本人ではくかがみに言うなんて……
こなた「……ボタンを押すだけだと思った……只それだけの簡単なものだと思ってた……でも本人が目の前に居ると……つかさみたいに出来なかった」
かがみが私から離れて席に戻った。
かがみ「……あんたもしかして告白しようとしていたの?」
私は黙って頷いた。
かがみ「つかさは自分の気持ちを後先考えずに直ぐに表に出すのよ、論外よ……
すごい、凄いわよ、こなた、しようとしただけでも凄いわ……私はそうしようとすら出来なかった……」
こなた「えっ!?」
私は始めてかがみの方を向いた。
かがみに嘲笑されるのかとおもった。思いっきり弄られるのかと思った。
かがみ「そうよね、言えるはずないわよ、言ったらどうなるのか、嫌われたどうしよう、冗談だろって言われるかもしれない、頭の中が
ネガティブでいっぱいになっちゃうのよね……分るわ、私もそうだったからよくわかるわよ、うんん、今もそうだから」
まるで私と同じように俯いているかがみの姿がそこにあった。
こなた「今もそうって……結婚して子供までいるのに……」
かがみ「……彼……ひとしから私に近づいてきた、私は何もしていないのよ……」
こなた「何もしていないって?」
私が聞き返すとかがみはゆっくり顔を持ち上げて私を見た。
かがみ「大学時代、彼から声をかけて来たのよ、その内容までは覚えていない、他愛ない事だった……
でも彼は次第に私の心の中が判っているような行動をし始めるのよ……将来の夢、好きな食べ物、場所……次第に彼に惹かれたわ
そして気が付けば私の彼の腕に抱かれていた……もし彼が本気じゃなかったら……私は……私は……」
今まで一度も聞いたたことの無い恋愛の話をしている。あのかがみが……
かがみ「……だから私は一度も彼に……好きとか、愛しているなんて一度も言った事はない……」
こなた「でもさ……ひとしさんはお稲荷……」
かがみは腕を私の前に出して手を広げた。
かがみ「お稲荷さんだから私の心を読み取るって言いたいんでしょ?」
私は頷いた。
かがみ「ひとしがお稲荷さんだと知ったのはまなみちゃんが生まれてからなのよ……それまで私はずっと人間として彼と接していた……
普通じゃとっくに愛想尽かれていたわよ……私は運が良かっただけ……」
かがみが恥ずかしがりやなのは知っていた。だけどここまでだったなんて……
だけど私はかがみとほぼ同じかそれ以上に奥手だ。
かがみはやもめの私をあまり弄らなかったのはその為だったのか……
かがみは立ち上がった。
かがみ「そうよ、神崎さんもお稲荷さんじゃない、こなたの心は分っている筈よ、それなのに帰るだなんて……もしかしたらあやめさんに遠慮しているのは
むしろ神崎さんの方かもしれない……こなた、まだ諦めるは早いわよ!!」
かがみは再び私に近づいた。
こなた「早いって言われても……どうすれば……」
かがみ「まずははっきりとあんたの意思を伝えるのよ」
こなた「……でも……」
かがみ「わかってる、分っているわよ、それができていれば悩んでいない、いいわ私も一緒に考えるから諦めるなよ!!」
かがみは私の肩を何度か叩いた。
こなた「う、うん……」
私は椅子を回転させてパソコンの作業に戻ろうとした。
かがみ「待ちなさい」
半回転したくらいで動きを止めた。
こなた「な、なに??」
かがみ「こなた、あんたに会わせたい人がいる、今度の休日は空けておきなさいよ」
こなた「会わせたい人……誰、私の知っている人?」
かがみ「それは内緒、いろいろ勘ぐられたくないからな、只言えることは私があんたにひとしの話を出来たのはその人のおかげだと思っている」
確かに今のかがみはさっきまでとは違っていた。カウンセリングみたいなものなのかな……
こなた「空けるのはいいけど……その分作業が遅れるけどいいの?」
かがみ「別に構わない、裁判は遅れているし、それに裁判が長引いた方が良いでしょ、別れる日が延びるわよ、それに対策だって念入りにできるし」
かがみは微笑みながらウィンクをした。
こなた「え、あっ、そ、そうだね……」
もうかがみの対策は始まっているようだ。かがみがこんなに頼もしく見えたのは初めてだった。
かがみ「それじゃ、約束を忘れるなよ、あんたよくすっぽかすからな」
こなた「はは、そうだね……」
かがみ「お、今日初めて笑ったな、そうそう、それで良いのよ」
こなた「でもさ……なんで私が神崎さんを好きだって分ったの? お稲荷さんでもないのに」
かがみ「はぁ!?」
かがみは一瞬驚いた顔をして笑い出した。
かがみ「ははは、あんた、黙っていれば分からないと思ってたの、ほんとこなたって相変わらず鈍いわね……あの時神崎さんを連れてきた来た時点で
分ったわよ、あんたが良く言うフラグってやつをビンビン立てていたわよ、多分あの時居た人の殆どがそう思ったわよ」
こなた「はは、そう、フラグね……はは自分の事だと分らないね……ははは」
私達は笑った……
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