らき☆すたSSスレ 〜そろそろ二期の噂はでないのかね〜
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360:こなたの旅 26 3/4[saga sage]
2014/06/22(日) 14:41:23.96 ID:2B7QCnBZ0
 って言ったみたものの実際殺し屋をどうやって催眠術にもっていく方法までは思いつかなかった。
こなた「えっと……その殺し屋さんってどんな人?」
神崎「そんなのを聞いてどうする?」
こなた「誘き出すのに参考になるかなって……」
神崎「なんだ、もうとっくに考えてあるのかと思った」
呆れ顔の神崎さんだった。
神崎「彼の対処は私がする、君はあやめが生きている様に振舞ってくれればいい」
こなた「この部屋でパソコン打ってればいいかな?」
神崎さんは頷いた。
神崎「仕掛けは出来るだけ急いでくれ」
私は部屋のカーテンを閉めて椅子に腰掛けた。カーテン越しの影が外からは長髪の女性が居る様に見える。
神崎「それでいい」
神崎さんは部屋を出た。

 これから殺し屋が来るまでの時間はどのくらいか覚えていない。夢中でパソコンを操作していた。
つかさの家に着くまでの時間から逆算すると多分1、2時間位の時間だった。

 突然部屋の明りが消えた。そしてパソコン本体の隣においてあったUPSのランプが点灯した。
1から2分くらい経っただろうか、部屋の外から神崎さんの呼ぶ声が聞こえた。メモリー板の明りを頼りに部屋を出て声のする方に向かった。
玄関の入り口に神崎さんが立っていた。その直ぐ隣に見知らぬ人影が見える。明りを向けると男性がマネキン人形の様に静止して立っていた。もう神崎さんが金縛りの術を
かけた後のようだ。
こなた「この男性が?」
神崎「そう、殺し屋だ」
身長はさほど高くない。顔つきはどう見ても東洋人系の顔……日本人にしか見えない。
こなた「ヨーロッパの殺し屋じゃないの?」
神崎「いや、彼は変装の名人だ、どんな民族にも違和感なく溶け込める」
こなた「急に停電になったけど?」
神崎「もちろん彼の仕業だ、彼は潜入するとき電源と通信を遮断する……言い忘れていたがこの状況でメッセージは送れるのか?」
こなた「幸いUPSがああったから大丈夫、メッセージもあやめさんの携帯電話経由で送るから問題ないよ」
神崎「そうか……」
ほっと一呼吸整えると神崎さんは殺し屋の額に手を添えた。
神崎「彼はもうあやめを殺した……メモリー板も回収した事にする」
こなた「それじゃこれを」
私は神崎さんに携帯電話を渡した。
神崎「これは?」
こなた「あやめさんの机の中に入っていた携帯、多分機種変更で使わなくなったやつ、これをメモリー板だと思い込ませて」
神崎「……君はあざといな……」
神崎さんは受け取った携帯電話を殺し屋のズボンのポケットに入れた。
こなた「彼をあやめさんの部屋に移動させないと……」
『パチン!!』
神崎さんが指を鳴らすと殺し屋の足が動いた。そして誘導するようにあやめさんの部屋に移動した。

 部屋に移動すると私はあやめさんの周りに張り付いている繭の様な物を引き剥がした。引き剥がすと繭の様な物は泡の様に解けて消えた。
あやめさんを抱き起こすと椅子に座らせた。
こなた「準備はいいよ」
神崎さんは殺し屋から手を放そうとしなかった。
こなた「どうしたの、もしかして催眠術がかけらないとか??」
神崎「……彼は此処を離れる際、火を放すつもりだ……台所から出火させて事故にみせつもりらしい……」
こなた「大丈夫、もうメッセージは送られているはずだから……」
神崎「いや、そうじゃない、火事になればあやめは……あやめの身体は焼け爛れるぞ……場合によっては身元が判らないほどに、それでも良いのか?」
こなた「……もう亡くなっているからあやめさんは何も感じないよ……」
神崎「……君は冷酷だな……」
神崎さんは片手を上げた。
神崎「この指を鳴らして3分後に金縛りの術が解ける、それと同時に彼はあやめを殺し、メモリー板を奪還したと思い込むはずだ……」
私は頷いた。
神崎さんは両目を閉じて全身を震わせながら指を鳴らした。
『パチン!!』
神崎さんは椅子に座っているあやめさんをじっと見ていた。
こなた「急いで出よう!!」

私は彼の手を引いて家を出た。そして次の駅まで歩いて行き始発電車でつかさの家に向かった。
これがあの時、あやめさんの家で起きた一部始終。
……
……



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