らき☆すたSSスレ 〜そろそろ二期の噂はでないのかね〜
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325:こなたの旅 22 7/7 [saga sage]
2014/03/31(月) 21:57:05.97 ID:Gf4pjY+v0
 すすむさんは再びポケットからメモリー板を取り出した。
すすむ「……このメモリー板は通信機能が備わっていてね……母星と通信が出来る」
こなた「通信って、故郷に連絡を取りたい人でもいるの?」
すすむ「いや、これが見つかっていれば、私達は帰る事が出来た……当時私はこれを探した、そうだ、3メートル以内、いや、10メートル以内でも……
    あれば救助要請ができた……私はそれが出来なかったのが悔しかった……」
みゆき「そのメモリー板が見つかった遺跡はかなり深い地層から発見されたそうです、おそらく宇宙船が墜落した時、地中深く潜ってしまったのでしょう」
地中深くにあったらくら探しても見つからない。
すすむ「この地球は私達にとっては過酷すぎた……現にほとんど全ての仲間が帰ってしまった」
こなた「そうかな……それは違うと思うよ」
すすむ「何を知った風に言う、人間に何が分かる」
こなた「帰るか、残るか決めるとき、それぞれのお稲荷さんは話し合っていたってつかさが言っていたよ、ただ帰りたいだけだったら話し合いなんかしないと思う」
ひより「そうですよ、そのメモリー板をすぐに見つけて帰ってしまったら1000年前の巫女さんにも逢えなかった、もちろんその生まれ変わりのいのりさんにも」
すすむ「生まれ変わりか、確かに双子の様に似ていた……しかし彼女は病弱で子は生んでいない、彼女の子孫は居ない」
ああ、そういえば以前ひよりとゆたかが遊びに来たときそんな話をしていたっけ。
こなた「でも1000年前でしょ、お稲荷さんの巫女だから言ってみれば神様の召使いって事だよね、そんな巫女さんならその家族だって当時は特別待遇だったんじゃないの、
    きっと厳しい時代も生き抜けた、そして現代の柊家がその巫女さんの子孫、お稲荷さんが帰ってしまったらつかさやかがみも居なかったかも、私はそんな世界は嫌だよ」
みゆき「小さな出来事でも時間が重なるとその変化は多大な物になると言います」
すすむさんはメモリー板じっと眺めていた。

 どのくらい経っただろうか遠くから何か聞こえた。聞き覚えのある音……どんどん近づいてくる。間違いない。あれは……
こなた「神崎さんだ!!」
皆は私の方を向いた。そして辺りを見回した。
すすむ「……誰もこないではないか」
みゆき「見当たりませんね……」
ひより「どこですか……見間違えでは?」
うんん、間違いないあの音は。
こなた「神崎さんの乗っているバイクの音……」
私達はは耳を澄ました。バイクのエンジン音がどんどん近づいてきた。そして直ぐ近くまで来たと思うとどんどん遠ざかってしまった。
ひより「行っちゃいましたね……聞き間違えじゃないですか」
こなた「間違いないよ、あの音は絶対に神崎さんのバイクの音だよ、何度も聞いているし」
神崎さんは逃げ切った。心の底から嬉しさが湧き出した。
ひより「それじゃ何で遠ざかったのかな……何処に行ったのかな?」
私にはそれが何処かすぐに分かった。
こなた「……神社だ、あの神社に行ったんだ!!」
すすむ「神崎さんはオートバイに乗っていたのか……音だけ聞かせて去る……彼女は泉さんを呼んでいるに違いない」
こなた「私を?」
すすむ「うむ、君以外に彼女の乗っているバイクの音など区別できない、だとしたら答えは明白だ」
神崎さんは私にあの神社に来いと言っているのか。何故……
すすむさんは持っていたメモリー板をひより、みゆきさん、私の順に向けた。
ひより「な、何か?」
すすむ「これで君達の脳波をメモリーに登録した、このメモリー板は君達のものだ、そして、泉さん、君が代表して受け取りたまえ」
すすむさんは私にメモリー板を差し出した。
こなた「へ、私……もらっても使い方しらないし、それに何で私?」
すすむ「このメモリー板は脳と直接コンタクトして操作する、泉さんが考えればメモリー板がそれに答えよう」
私はメモリー板を受け取った。
すすむ「USBメモリーの使い方をずっと見ていた、泉さんなら正しく使うだろうと判断した……それに、もう私にこの装置は不要だ」
すすむさんは駅の方に体を向けた。
すすむ「会ってくるがいい、そして全てを聞いてきなさい」
ひよりとみゆきさんは車の方に体を向けた。
こなた「へ、会うのは私だけ?」
みゆき「それが神崎さんの希望らしいので」
ひより「作戦も大詰めですね、私達はこのままキャリーバックをつかさ先輩に返しにいってきます、いろいろと話す事もありますので」
こなた「え、あ、そ、そう?」
私一人で……急に寂しくなった。
すすむさんは駅に向かって歩き出した。ひよりとみゆきさんは車に乗った。
ひより「神社の入り口まで送りますよ」
こなた「あ、ありがとう……」
私は車に乗り込んだ。


つづく



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