らき☆すたSSスレ 〜そろそろ二期の噂はでないのかね〜
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234:こなたの旅N 8/8[saga sage]
2013/09/15(日) 13:09:38.59 ID:6uUv7Tdz0
 つかさが言った言葉が頭から離れない。「おめでたい」……
ひろしと真奈美が同じ言い方をしていた。そして神崎さんも……この事から言えるのは只一つ。
ひろし「姉が囚われているかもしれない、これだけでも充分貿易会社を調べる価値はある、それに加えて我々の知識が悪用されているとなれば尚更だ、しかし問題は神崎あやめの
    本当の目的だ、密輸を暴いて名を上げるためか、それとも囚われた人物を救おうとしているのか、それとも、その両方なのか」
かがみ「その二つとも違うかもしれない……本来なら此処に来て居なければならない人よ、データの提供者本人なのだから……」
そうだよ、いえる事は一つ、神崎あやめは真奈美……
つかさ「こなちゃんも私も何度も連絡したけど来てくれなかった…ねぇ、こなちゃんそうだよね」
お弁当を横取りされた時、彼女はお弁当を作ったゆたかの心を見抜いていた、あれは神崎さんの千里眼だと思ったけど違う、あれはやっぱりお稲荷さんの力だった。
つかさ「こなちゃん?」
間違いない。神崎さんは真奈美が化けた人だった。だからつかさと握手した時、つかさに正体を知られるのを恐れて力いっぱい握った。
つかさ「こなちゃん、聞いてる?」
全てが説明つくじゃないか……いや一つ疑問が残る。問題はひろしが何故それに気付いていないのか。
いや、そんなのはどうでもいい。もう一回神崎さんに会えば分かる。
かがみ「おい、こなた!!」
こなた「ひぃ!!」
かがみの大声で私は我に返った。
つかさ「どうしたの、ボーっとしちゃって?」
こなた「へ、私に何か御用ですか?」
かがみ「御用じゃないでしょ、さっきからつかさが呼んでいたのが聞こえなかったか……まったく、どうせアニメの事とか考えていたんでしょ……」
こなた「え、ちが……」
まて、この話しをした所で笑われるに決まっている。決め手が「おめでたい」じゃ「おめでたい」って言われるに決まっている。
こなた「へへへ、ばれちゃった……」
かがみ「やれやれ……」
溜め息をつくかがみ。
つかさ「神崎さん……来てくれなかった」
つかさの一言で今まで何を話していたのかが想像ついた。
こなた「ああ、彼女はデータ自体を渡したくなかったみたいだった、それとお稲荷さんの秘密を知っているとは思わなかったみたいだしね、とても危険な事をしようとしているのだけ
    は分かったよ」
すすむ「なんとか神崎を私達の前に連れてこられるか、そうでないとこれからの行動が決められない」
こなた「う〜ん」
私は腕を組んで考えた。
ひとし「来ないなら来ないで我々だけで行動するしかないだろう、その時は泉さんの力を借りる事になるだろうがね」
みゆきさんは鞄からA4サイズのファイルを私に渡した。
みゆき「データを分析した詳細が書かれています、これを神崎さんに渡してください、きっと私達に協力してくると思います」
こなた「へ、私が渡すの?」
かがみ「当たり前だ、一番彼女と接触しているのがこなたのだから、それに仲も悪くはないでしょ?」
こなた「それはそうだけど……」
そうか、このデータを利用すれば神崎さんに会える。神崎さんはまだ完全にデータを分析し切れていない。そうに違いない。
こなた「分かった、やってみる」

 こうして私は神崎さんの家に直接A4ファイルを渡しに向かうのだった。
彼女はお稲荷さんなのか。真奈美なのか。もう誤魔化しも駆け引きも要らない。



つづく



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