らき☆すたSSスレ 〜そろそろ二期の噂はでないのかね〜
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138:こなたの旅E 5/5[saga sage]
2013/05/18(土) 22:52:11.14 ID:e8omPb0q0
 何度か休憩を挟み私達はレストランかえでの駐車場に着いた。そしてレストランに入った。
こなた「こんちは〜」
あやの「こんにち……え、ど、どうしたの?」
私の後ろに居る神崎さんを見て驚いたようだ。
こなた「ちょっとね、いろいろ訳があって、かえでさん居るかな」
あやの「事務室に居るけど……一体どう言う事なの……」
こなた「とりあえず店長のところへ」
あやのは私と神崎さんを事務室に案内した。さすがのかえでさんも神崎さんの姿を見ると驚きを隠せなかった。神崎さんは私の前に出て話しだした。そして話しをし出した。
かえで「こなたを一ヶ月間貸してくれだと」
あやめ「そう、是非とも協力していただいたい」
あやの「私は反対です、取材の内容も話さないで、そんなの承知できると思っているの」
かえでさん、あやの顔が一瞬のうちに曇った。
あやめ「機密事項なので内容は話せません、ですが泉さんの力がどうしても必要なのです、一ヶ月以上の期間は無いと思って頂いて結構です」
かえで「私の店の店員を引き抜くなんて、こなたも随分高く見られたわね」
かえでさんは私を見た。
かえで「それで、こなたはどうなの、あんたはその取材とやらに行く気はあるの?」
こなた「私は……」
かえでさんは手を前に差し出して私の話しを止めた。
かえで「話さなくて良いわ、行く気がないなら神崎さんをここまで連れて来る訳ない」
今度は神崎さんの方を見た。
かえで「一ヶ月と言えど大事なスタッフが抜ける、私の店のダメージは免れない、それはどう補償してくれるの」
あやめ「取材の成功、不成功に関わらず対価として500万円補償します、それと一ヶ月分の泉さんの給料も私が支払います」
ちょ、ちょっと、そんな大金を平気で言ってくるなんて……
かえで「一ヶ月で500万とは大きく出たわね……まだあるわよ、どんな取材か知らないけど、こなたを危険に曝すことは許さないわよ」
あやめ「この件に関して責任は全て私が持ちます……それと私からも一言、一ヶ月後は元の役職で復職が私の条件です」
かえで「う〜ん」
かえでさんは腕を組んで考え込んだ。
あやの「店長、私は反対です、泉ちゃ……泉さんが抜けたらお客様の対応をだれがするの」
今度は目を閉じて考え込んだ。そして……目を開けた。
かえで「良いでしょう、許可します、こなた、行くからにはちゃんと成功させなさい」
あやめ「ありがとうございます、それではこれを……」
鞄から封筒をかえでさんに渡した。その封筒は分厚くなっている。かえでさんはそれを受け取った。
かえで「これは?」
あやめ「さっき言った500万です、受け取ってください」
かえで「最初から用意していたのか……ふふ」
神崎さんは私を見た。
あやめ「さて、これで交渉成立、準備して、私は貴女の車で待っているから」
こなた「え、もう?」
あやめ「早くしないと間に合わないかもしれない、出来るだけ急いで」
神崎さんは事務所を出て行った。
あやのがかえでさんに詰め寄った。
あやの「どうして承知なんか、私は反対です」
かえでさんは封筒を金庫に仕舞うと立ち上がった。
かえで「そうね、実は私も心配、だけどこなたには私の店以外の世界を見て欲しい」
あやの「泉ちゃんの仕事は誰が引き継ぐの……」
かえで「あやのに頼むしかないわね、私も出来るだけ手伝う、一ヶ月の辛抱よ……さて、午後からの準備をするわよ」
かえでさんは事務室を出て行った。

 あやのはじっと私を見ている。
こなた「どうしたの?」
あやの「私……泉ちゃんのように出来る自信がない……」
こなた「簡単だよ、あやのだって前の店でホールの仕事してたじゃん」
あやの「そうだけど……」
自信なさげな声だった。
こなた「そうだ、こっち来て」
私は更衣室に向かった。
あやの「更衣室なんか連れてきてどうしたの」
更衣室の自分のロッカーからメモ帳を取り出してあやのに渡した。
あやの「なにこれ?」
こなた「私のマル秘お客様帳だよ」
あやのはメモ帳を受け取って開いた。
あやの「これは……」
こなた「お客さんはいろいろ居るからね、今まで来たお客さんの中で特に注意する人を書いておいたメモ帳、付箋が付いているのが特に注意する人、
    クレーマーに近い人、その次は店の味に文句を言ってきた人、その次が料理を褒めてくれた人、もちろん名前を聞くことなんか出来ないから
    お客さんの特徴を書いておいた、対応方法も書いておいたよ、料理に文句つけてきた人はね油の量を減らすように注文するといいよ……」
あやのはまじまじとメモ帳を見ていた。
あやの「こ、こんなのを作っていたの……」
こなた「私ってバカだから記憶力ないでしょ、だからこうやっておかないとね……取材中は要らないから持っていて良いよ」
あやの「……今までかえで店長が泉ちゃんを手放さなかった理由が分かったような気がする……」
こなた「……そうかな?」
あやのは手帳を見ながら話した。
あやの「長髪の黒い髪の女性、歳は私と同じくらい、なにかとしつこく付きまとう…………これってあの神崎さんじゃ?」
こなた「そうだよ」
あやの「ちゃんとチェックしてある、ありがとう、取材頑張って……」
あやのは笑った。さてとこっちもいろいろ忙しくなりそうだ。
こなた「あ、そうだ、準備しないと……」
私物を整理した。

つづく



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