230: ◆7MD0tm3Wnt1M[sage saga]
2022/02/16(水) 00:39:32.37 ID:qBDkf9/j0
わからんよ
彼だった彼女は椅子に深くもたれ
冬の晴れ日のような様子で呟いた
磨かれた黒曜石のような腰ほどまでの髪
それは確かに冬
今は凍てついてはいないが
程なく冷えたものになるだろう
呟きは続く
この見目は何かしらの優位に働くかもしれん
また何かしらの不利に働くかもしれん
こうなったこと自体は不利の類ではあるだろうな
彼女は右の掌の上に蒼い炎を灯した
魔を介した事象改変の起動と待機化だ
これは逆に事象の改変を通じて魔との接続を深める行為でもある
この力で我が身の脆弱さは覆せるだろう
ただそれだけだが、忌々しい現況においての助けにはなるには違いない
彼女は呟くと
青白く揺らめく熱なき炎を見やりながら
問いをかけた
魔女殿。貴殿はこの後どうする?
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