他所では書きたくないことを書くための鍵付きの箱
↓ 1- 覧 板 20
57: ◆hrnlXUwgqq8a[sage saga]
2019/08/16(金) 03:15:52.19 ID:E1VTHCJp0
おじさん、だいじょうぶ?
歌い終えた少女はパーシヴァルのそばで
ぺたん、と座り込んでいた
こういう歌も知ってるし
おじさんが物凄く苦しそうだったから
少女は淡々と告げた
「……礼は言っとくぞルシール」
「討伐の分け前を余分にもらっとけ。俺が言ってたって言えば通るだろ」
パーシヴァルは立ち上がり、塒への歩みを進めた
べつにいいよそんなの、と少女は後を追うつもりで立ち上がりかけたが
手負いの獅子のような気配に気を削がれ、ぼんやりと見送った
辺りには誰もいない
ベルおじさんが来てくれたら、もうちょっとましになるかなあ
でも、名前呼んでくれただけ、まだいっか
座り込んだままの少女は俯きがちに、小さな溜め息をついた
83Res/27.03 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20